海側生活

「今さら」ではなく「今から」

世界一の肌

2013年07月10日 | 感じるまま

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                       (ただ一人/相模)

多くの日本人女性が「天敵」とする紫外線が強烈だ。

男は背丈さえ高ければモテる。女は肌さえ白ければモテる。なぜかと問われても困るが、長く生きてきた実感である。
隣の材木座海岸でもメラメラと肌を焼く女性も見かけるが、それは健康美を武器とする二十代前半までだ。紫外線が美学に反すると気付いた後は、誰もが体中にクリームを塗りたくり、パラソルの下で太陽を避けるようになる。

ところが不思議に思った経験があるが、欧米の女性達は紫外線を愛する。
リゾート施設の見学に行った際、フランス・ニース海岸では、幼子とそのお母さんと思しき人が波打ち際で波と戯れていた。日本でも当たり前に見る風景だ。幼子はスッポンポン、お母さんも身に何も着けていないように見える。波から上がった幼子は一つのパラソルに向ってヨチヨチと走り出した。そのパラソルの下には、多分その幼子のオバアチャンが両手を広げて笑っている。肩周りがシミだらけだ。身には何も着けていない。幼子についてパラソルに向うお母さんは、日本で風邪などの予防に使うマスクぐらいの大きさの、これ以上は小さく出来ないぐらいの布切れだけを、体の一部に着けている。

改めて周りを見渡すと、殆どのグループが年齢に関係なく、布切れだけでチェアーにうつ伏せか、仰向けになり、紫外線をひと時も逃がさないとばかりに陽を浴びている。

海岸を隅から隅まで眼を凝らして眺めてしまった。
シャツを着た自分が異常ではないかと錯覚しそうだった。

ここまで紫外線を愛するのは美学の違いか、或いは健康法の違いだろうか。

我が身を振り返れば紫外線が精神衛生上好もしいのは確かだ。内向しそうになる精神を回れ右させてくれる力を持っている。
気分が優れない時、ベランダや公園などで思い切り陽を浴びる。またカメラ片手に街を散策する、帽子も被ぶらずに。肌には良くないかも知れないが、ココロは間違いなく変わる。

だが日本人女性の肌は世界一美しい。顔立ちやスタイルまでとは言わないけど、紫外線を避ける習慣が培った、きめ細やかな白い肌は、掛け値なしに世界一であると断言できる。