(ため息の粒/妙本寺)
この五年間で初めての経験だ。
パソコンに向かっても、アイデアが浮かばない。言葉が出てこない。全くキーを叩けない。そして、後回しにしてしまう。すでに二週間以上も新しいブログは載っけていない、そんな日々が続いた。気持ちだけが逸る。
気の置けない友人Y,Mさんと合う約束を取り付ける際に意見を求めた。
彼は言う。
『じぶんの生き様を語る事だから、普通の出来事を綴ったら、
・最近目にした印象に残ったこと
・出会った人のこと
・美味しい店
・きれいな景色
・珍しいもの
・愉快な話
・読んだ本の中から
やっぱり体験が一番でしょうね。楽しみにしている人が沢山いるので頑張ってください』。
その通りだ。
外出が極端に少なくなった。またあれだけ読んでいた本も、最近は雑誌ぐらいに読書量が減ってしまっている。やはり外出し、季節の風や陽を全身に感じ、人に会い、あらゆる刺激を直接に受けないと気持ちも澱んでしまうのか。
四月の日銀による異次元緩和以来、株式市場が、二十年振りくらいに愉しそうだとばかりに株式の売買を始めた。
全くの素人だけに、様々な失敗も繰り返しながら夢中になってしまった。少なくとも午前中はパソコンの前に座りっぱなしになる。写真を撮りに出掛けても、株価の動きが気に掛かり落ち着かない。
自分の身の丈サイズに合った取引をしているが、ココロに余裕が無くなっていた。でも、稼ぐ事は何とも心地良い。
しかし真の愉しさは、森羅万象に触れる事だ。今までもそう生きてきた。又そうでないと生きている意味が無い。改めて実感する。
何とか両立させる方法はないものか。