海側生活

「今さら」ではなく「今から」

神様好き

2013年01月09日 | 感じるまま

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                       (八雲神社/鎌倉)

正月がなくなってしまった。

ここ10年以上になるだろうか、正月を迎える度につくづくと感じる。確かに大晦日には紅白歌合戦が行われるし、正月の風物もテレビで見かける。煌びやかな着物を着たタレント達の正月番組も相変わらずだ。だけど周囲を見回せば正月らしさが殆ど見られない。ただの長い連休と言った雰囲気だ。むしろ退屈ささえ感じる。テレビは面白くも楽しくも無いお笑い番組ばかりだし、こんな先行きが不確かな時代なのにコマーシャルは「おめでとうございます」だけを繰り返している。

初詣の参拝客の列に並びながら考えた。ここ神社だけは間違いなく正月だ。小さな森戸神社(葉山)でさえ100メートルぐらい参拝客が列を成している。

又、違う事を考えた。
目の前の若者は一週間前までクリスマスの自分の愉しみのため身を粉にし、その翌日にはまるで掌を返しかのように普段の生活に戻り、そして大晦日には除夜の鐘を撞くとかでバタバタしていた。そして一夜明けて元日は初詣だと、不慣れな着物を着て自分と同じ列に並んでいる。海からの寒風の中、足袋を履いていない、見ている自分が身震いをしてしまう。

しばしば「日本人は宗教心を持ち合わせていない」と言われるが、日本には八百万の神がいて、道端の石から便所まで万物に精霊が宿ると信じられ付き合ってきた。更に信仰心はさておき、仏やキリストが共存し、クリスマスや葬式・正月などのイベント毎に神様を使い分けている。
そう言う意味で日本人はチャッカリしながらも、それだけ神様が好きなのかも知れない。

証券の大発会では、日経平均株価が大きく上昇した。東日本大震災前の水準を回復したらしい。2013年の日本の景気は好スタートを切ったと思いたい。「失われた20年」等と称された長い雌伏の時を、やっと抜け出せるのだと、そんな期待も膨らむ。

政策のみならず、頼れそうなものは総動員すべき時がきているかもしれない、干支や神仏までも