バルコニーから見た真っ青な空と、真っ白な富士山に誘われ材木座海岸に散歩に出た。
気温は4度だ、肌寒い。
逗子よりの浜から見ると正面に伊豆大島、やや右手に天城山そして箱根連山と連なり、富士山は四合目辺りまで冠雪している。
太陽は燦燦と眩いばかりにキラキラと輝いている。
2~300メートル沖には早くもサーファーが100人を超し思い思いの波を待っている。風は殆どなく波は小さいのに---。
3kmぐらい沖には釣り船が10艘ぐらい見える。
貝を拾う子供たち、幼い子の手を引く親子連れ、愛犬と散歩するオジサンやチビチャン達。
浜には打ち上げられた海草の独特の香りが広がっている。
材木座海岸には港が無い。漁師達は漁を終えると舟をウインチで浜の上段まで引き上げる。籠を覗くと蛸やサザエやメバル等が獲れている。
浜の終点に歩き着く頃手袋を外した、暑くなってきた。
子供達が砂をイッパイ付けた小さな手に可愛い桜貝を握っている。
「オジさん、これ一つ上げる」と手を差し出した。有り難く頂戴した。
仲間達と遊ぶ、貝を拾う、仲間と分け合う、人に親切にする。
忘れかけた遠い幼い頃の記憶が甦ってくる。
自然に触れたらこんなにも素直な気持になれるものだなと、何となく嬉しい気持ちになった。
帰りに甘いスイーツを食べた、胃にも沁みた。