この部屋の窓から見える今の海の表情は、昨日とは打って変わり、遠くに見える椰子の葉もピクリとも動いていないし空は曇っている。波は穏やかで昨日の白波が立つ様とは大違いだ。遠くのヨットも風が無くチョット可哀想だ。
この春から毎日この海を眺めているが、全く飽きる事が無い。
早朝・昼・夕方・夜と風の向きと強さが変わり、陽の差す程度が刻々と変わり、自分に飛び込んで来る陽光も、目を細めないと見られないときもあれば、今みたいに普通に眺められる時もある。
特に晴れた日の夜の月は眺めていて全く飽きる事が無い。
月光が海に反射し一条の輝きとなって自分に向かってくる様は、ボキャブラリーが満足でない自分にとって例え様の無いぐらい何かを感じてしまう。今までこんな見方をしたことがあっただろうかと考えてしまう事もある。
これからこの小さな所謂漁村での日々を感じたまま、また見たまま書いて行きたい。