最近一番びっくりしたのは、そのことです。自分の声も、相手には似たパターンの別人の声で、届いているんですよ。なぜそんなことになるのかと言うと。
人間の声は、波形に表すと、あまりに複雑で、色んな周波数をまちまちの大きさで含み、とても電波にそのまま乗せるには、情報量が大き過ぎて、送ることができないそうです。だからあらかじめ準備した数万種類の中から、似たパターンを選び出して、その声で送っているそうなんです。
瞬時に、自分の声を認識して、スムーズな会話の中にもぐり込ませる技術を想像しても、たいしたテクニックだと思います。それだから、なんか相手の声が、いつもと違うような気がすることが、経験あるでしょう。言い表せない微妙なトーンの違いは、そこから派生したものなんですね。
とすると、これは犯罪捜査には使えませんよね。良く声紋認識の専門家がいて、本人と一致した、なんてのは、携帯では使えるんですかね。家電(いえでん)なら、光ケーブルであろうと有線だから、機械を何度か通ったにせよ、本人の声が届いているはずです。
反対に、あるある詐欺の場合、「母さん、オレだよ」という声は、相手がケイタイならある程度ごまかしが利くのかも知れません。それでも、何万分の1の確率ですけどね。
技術が進むとは、こういうことなんですね。というかむしろ完璧な技術に達していないと、いうべきか。人類はまだまだ過渡期にあると、いうことなんでしょうか。