これは、ウォール・ストリート・ジャーナルの特派員が、4年前に東京にやってきて感じたことだそうだ。物価が高いからやりくりが大変だろうと考えていたが、一番苦労したのは、思いもかけない事だった。それは朝型人間の自分にとって、東京は暮らしにくい場所である、ということ。近所のスーパーは9時半開店だし、コーヒーを飲みたいが、スターバックスは7時半まで我慢しなくてはならない。ワシントンでは5時半に店が開くという。だから会社に来る前に何かしようという考えは、捨てなくてはならない。
そんな外人が、親近感が湧く場所がある。皇居周辺の朝5時半の風景だ。そこでランニングしている人を見ると、自分と同じ人間がいるんだ、と仲間意識さえ感じるという。東京では暗くなるまで働いて、飲みに行く。東京で会社を起こした英国人の友人は、夜遅くまで会社に残っていたため、勤勉だと褒められる光景を何度か目にしたが、その人は昼過ぎに出社したのだそうだ。友人曰く「東京は朝の生産性よりも、夜遅くまで酒を飲むことを考えた街なのかも知れない。」
東京が夜型の街であることは、妻の生活からも良く分かる。妻は独身時代、「東京・銀座・〇〇堂」に勤めていた。今でも寝るのは午前1時過ぎ。朝はゴミの日は一応、8時頃起きてくる。子供がいる頃、早起きして、7時には送り出してくれたことが奇跡のようだ。
「早起きは三文の徳」という言葉は、それでも東京についても言えるという。そういう人は、ぜひ田舎に来て見て下さいよ。この「無人100円ショップ」のおばさんを初めて見たが、この時間は7時45分。もう品物がほとんどない。どんだけみんな早いんだ。