日本の心・さいき

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千手観音

2007-02-07 07:22:14 | Weblog
 中国の若い青年21名による千手観音のことが、民放のテレビで紹介されていた。凄い。最も驚いたことは、何と、全てが聾唖者ばかりだと言うことだ。
 今まで、700回程、演舞している。正に、人間が作った芸術の最高峰って感じだ。今までも今も、凄い練習をしてきていると思う。どうして聞こえないのに、これ程までに、21名がピタリと合わせられるのか、・・・それは、聞こえなくても、それ以外の事でお互いに連絡を取って(息を吹きかけるとか)いるから。
 ウェイなる女性が、一番大事な役(一番前)をしている。彼女が小さい時に、父親が家を出て行っている。そして、母親は、別の男性と結婚している。母親は、娘の晴れ姿を見たことが一度もなく、初めて見る。血のつながった父親が、子どもが小さい時に一緒に写った時の写真を持って公演開始直後に見る来るが、見ることをためらっている。しかし、意を決して見る。実際の娘の姿を見て、父親は、感動する。その後、会うことを許され、娘の好きなリンゴを買ってきて、会う。そして、子どもの時の様に、父親が大きくなった娘を真剣に抱きしめている。お互いに家庭がある為に、・・・しばらくして、娘の母親が来て、又、離ればなれになる。
 父親は、自責の念に駆られて、なかなか、会場まで来ているのに、中に入って見ることにかなりの抵抗を感じていた。又、見た後に、会いたくなり、会うことが許されて、会った。それまで、娘が何度メイルしても、返事がもらえなかったのに。しかし、そこには、血のつながった父と子の結び付きは、時を経ても、何よりも強固だった。
 (自分を含めて)多くの人の涙を誘う内容だった。(大拍手)

以下は、あるサイトからの説明。
◇◆ 中国残疾人(障害者)芸術団 ◆◇
 中国残疾人芸術団は1987年9月創立された。50名の団員は中国全土18か所から選抜され、平均年齢は18才、最年少13才。全員が障害者であり、中国で唯一の障害者プロ歌舞団である。とくに2002年5月以来、亜細亜、欧州、北、南アメリカ洲、アフリカ、大洋洲世界40以上の国々に飛び回り、約700回の公演を実施してきた。「地球上六億障害者のイメージ大使」と「美と人間使者」と絶賛されている。
 2004年9月にアテネオリンッピック閉幕式で次回(2008年)の五輪開催国中国を代表し、人間性に溢れた驚異な芸術作品を披露し絶賛を受ける。とりわけ21名のダンサーによる中国民族舞踊「千手観音」は世界を驚かせ、「愛と友情の使者」の栄光に浴する。
 2005年2月9日に中国中央電視台(CCTV)で再び演じたその舞台「春節晩会(正月の夕べ)」は生放送され、74.84%という驚愕な高視聴率を記録し、障害者でありながらそのすばらしい芸術性で人々を感動させ、強い印象を残したのである。

◇◆ 「千手観音」 ◆◇
 善と愛のシンボル的存在である観音菩薩だからこそ、人間性の溢れた救世主として敬慕される。人に助けや愛を与えることは、逆に与えられることだという信念をもって、この作品で、人から受けた愛情や助けを一生忘れず大切にすること、また、恩返しできるように努力し続けることと障害者であっても素晴らしい芸術性を創りだせることなのだというメッセージを送る。

◇◆ 「千手観音」芸術性の追求 ◆◇
 耳が聞こえぬ、話せぬ聾唖者の唯一のコミュニケーション手段は「肉体」である。あらゆる思い、魂の声を、すべて舞踊で表現する。
 聾唖者のダンサーたちの指先はとても繊細で、敏感で、人の気持ちを容易に掴む「特権」を持っている。「心手相連」という言葉通り、彼らにとって、「手」はまさに「心」の道具そのものだ。「手語」を通じて芸術性を追求する。
 「千手観音」の芸術性を保つために「手」と「心」をどう合体させるかがポイントである。心の変化は手の動きによって表現される、また、手の動きによって人の心を読むことができる。

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