黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? NO.18

2021-07-17 | 日記
 昨日、タイトル 「ゴッホは、…」NO.16 は間違い。
 ダブってしまいました~NO.17 です。 ごめんなさい。
連載が長すぎて、今日は NO. ? って…。

さて、サラの追想…<あの絵>騒動から
 時代を遡って…少女時代から 母エレナ 最期の「真実の物語」を。
  話す、直前までを、そして、次に、母「エレナの告白」へと続きます。

       

  ポール・ゴーギャンが描いた、タヒチの女姓の肖像。
この絵が教室に現れてからは、早めに教室に入って、スケッチブックを
広げ丹念に絵を描き写す。そして授業が始まる少し前に閉じて、
自分の部屋に持ち帰った。
母には模写を見せたくなかったし、<あの絵>に魅了されていることを
誰にも知られたくなかった。

 そのころからサラはひとりでルーブル美術館へ出かけるようになり
ゴッホとゴーギャン、それぞれの絵にひたすら見入った。

       

 サラはルーブルに通い続けるうちに、ゴッホとゴーギャン
それぞれが、時代が推移するうちに変わっていくのを明らかに感じられるようになった。
 二人の絵が近づいたり、離れたりするのも。
そして、互いに共鳴しあうのも感じられるようになっていった。

高校に通い始めた頃には、とうとう気がついてしまった。

 ゴッホが死に向かって駆け抜けていったのに対して、

 ゴーギャンは
その後を必死になって追いかけているようだったことに。

 ゴッホゴーギャンが、

 弟のテオの支援を受けて、アルルで共同生活を送ったのは
1888年10月から12月にかけての2か月間。

 その時期に制作された作品で、当時ルーブルで見られたものは、

 ゴッホの       <アルルの女>

        

              <アルルの寝室>

        

     <アルルのダンスホール>

             

 ゴーギャンの作は、一点のみ。

          <レ・ザリスカン、アルル>
        
        

折角共同生活を始めたのに~
互いを牽制するような強烈な個性と、好きなものを好きなように描く
自由奔放さに溢れている。 
二人は絵の中で激論を交わし、しまいには取っ組み合いのけんかを
しているかのようにサラの目には映った。
それでいて、ひたと寄り添うような、ぐいっと引き寄せられていくような
気配があった。
         ゴッホのほうへ、ゴーギャンが

ポザールに進学したころサラは、
それぞれの専門書にも目を通すようになっていた。
どの本にも、ゴーギャンとの共同生活を熱望していたのは
ゴッホのほうだったと書いてある。

サラの考えは違った。
ゴッホは磁石で、ゴーギャンはそれに引き寄せられる砂鉄だ。
強烈な磁石に自らの回路を狂わされてしまうと感じたゴーギャンはできるだけゴッホの影響力から遠ざからなければと、ゴッホのもとを離れたんじゃないだろうか?

 もっと遠くへ~そう思ったからこそ、
ゴーギャンはとてつもない「彼方」へ…
タヒチへ行こうと思い込んでしまったのでは?

なぜそんな僻地へ行ってまで、
  絵を描き続けなければならなかったのか?
      

 彼ら(画家たち)のとてつもない挑戦に思いを馳せながら~
サラは画家になる道を模索し始めた。
 けれど、母がそうだったように、絵筆で一本で生計を立てていくことの
難しさを知っていたので、ポザール卒業後は美術学校の教師になる選択を
した。   

   ~そして、サラが美術教師になって一年目
        25歳の時にあの事件が起こった。

    ‥‥この事件については、説明済み ‥‥
 
その結果、エレナは落胆のあまりベッドに伏せて
     起き上がれなくなってしまった。
サラは弁護士に相談し、手を打ってみたが~空回りするばかり。
「あきらめたほうがいいでしょう」と弁護士に諭された。

お母さまにはお気の毒ですが、代わりにあなたがすばらしい絵を描いて励まして差し上げては? 

翌12月、セーヌ河左岸にオルセー美術館がオープンした。(1986年)

旧駅舎を再利用した巨大な建物に、それまで主にルーブル美術館に収蔵されていた19世紀のコレクションが移管され、印象派・後期印象派のコレクションもすべて新美術館で展示されることになって、世界中の美術関係者・愛好家の耳目を集めた。
  <オルセー美術館外観>
       


 <旧駅舎を模した内部>
  


昨年来、気落ちして一気に老け込んでしまった母を元気づけようと、
サラはエレナを新美術館へ誘ってみた。が、エレナは腰を上げない。
 いまは見たくないのよ、ファン・ゴッホもゴーギャンも。

     サラは仕方なく ひとりで出かけて行った。

** お ま け **

さて、この「リボルバー」のブログも、延々と続き~
来週は、すったもんだの挙句の果て…
コロナ禍の「東京オリンピック・パラリンピック」の開幕の週です。
 「無観客」試合…なんと侘しい大会でしょう! 
  ほとんどの人々は、「テレビ観戦」ということに。

そんな時に合わせて、このブログも…
 サラが、独りで「オルセー美術館」に出かけていくことに…

ちょうど私たちも、なかなか美術館にも行けない今日ですよね。

そして今日は「土曜日」です。
普段なら、近くの美術館などへと、
そんな時間の過ごし方もあるのですが・・・この小説をお借りして?

「オルセー美術館」の、ゴーギャンの作品
 (今まで紹介してきた「作品」を除いて、現在展示されている多くの
   作品を、このコロナの今、行ったつもり」で鑑賞するといった
  ことを私、考えました。ので、
 これからたっぷり作品を楽しんで土曜のひとときをお過ごしください。

  <イエナ端からみたセーヌ河>
       

  <マンドリンと花>
       

  <ポンタヴァンの洗濯女たち>
        

  <シューフネッケルの一家>
       

  <牛のいる海景(深い淵の上で)>
       

  <美しきアンジュール>
       

  <黄色いキリストのある自画像>
       

  <黄色い積みわら>
        

  <扇のある静物>
       

     <食事>
       
  
  <アレアレア(愉び)>
       
  <帽子をかぶった自画像>
         

  <デビッドミル>
         

  <ブルターニュの農婦たち>
         

  <雪のブルターニュ村>
         

  <友 ダニエルに捧げられた自画像>
         

       <ヴァイルマテイ>
         

        <白い馬>
         

  <黄金色の女たちの肉体>

  いかがでしたか ~ 
 凄いでしょ、これだけ一堂に会して鑑賞できるなんて・・・・
 まさに「画面上の美術館」 でしたね。

    ゴーギャンも 喜んでいますよきっと…

   皆さん、ありがとうございます!
       コロナに負けず、頑張ってください。

  そして、機会があれば是非、パリ オルセー美術館へ足を向けて
   直に 私の力作 本物をご覧いただければ 幸いです。

      

  と言う訳で・・・・きょうはこれで お終い。
        でも、まだまだ続きますよ。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。