黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

「秋刀魚」が見つかった・・・

2016-10-17 | 日記・エッセイ・コラム

 秋の味覚のひとつに

 忘れてならないのに「秋刀魚」がある。

  って、気が付いたのだが…

 まだ 今年は食べていない ふっと思い出した。

 

 以前にテレビで 所謂 「青魚」類が昔に比べて高価なものになっていると…

  原因は 中国、韓国などの国の乱獲が日本の漁業圏にも侵入してくる

  一方、世界の人も イワシ、サバ、サンマを食すようになった…

  いろいろの原因がかさなってのことであろうが

  庶民としては 寂しい限り。

   上がっているの?

  スーパーの陳列を覗いてみたら…

    あった あった 

   こぶりな3匹がパックされて398円 これって 高いの?  

   でも、なんか昔の姿は もっと大きかったような感じですが

    

  これも先日のテレビで東北気仙沼から熊本地震の被害者を元気づけようと

  大量の秋刀魚を振る舞っている画像が流れていた。

  画像からも 炭火に滴り落ちる脂が白い煙となって・・・・

  わぁ、もうたまらない。

  この手の魚は、脂がのってくると何ものにもまして美味い

  安くて、料理方法も豊富、家庭では重宝する魚ではあったのに。

 

  なぜ秋刀魚の話になったかというと

  昨日、納戸の奥の整理をしていたら、1枚の油絵が出てきた。

  なんと 懐かしい私の作品。

   何枚か描いたものを束にしていたので今まで気が付かなかった。

  開封してみると…奇遇、偶然、この時節に合致

  まさに 秋の味覚の王者 「秋刀魚」の1枚

  それも 昭和34年制作 美術部時代の文化祭出品作品でした。

   

  ・・・・時間は 遡って

  「勉強をそっち抜けで、毎日 部室でデッサンに精を出していた。

    顧問の先生も ユニークな方で、一切、教えることはなく

    ただ ひたすら 描きなさい と・・・・」

    そんな 頃の1枚が 今、目の前に。

    計算すると…56年前 か。 

    「よく 秋刀魚も ひからびなかったなぁ~…」

 

    いろいろな題材を選び 描いてみた。 

    文化祭は秋だった。 ただそれだけで「秋刀魚」になった。

     当時は、家の経済も大変だった…油絵具も満足には買えなかった。

     チューブから少しずつ伸ばしながら 丁寧に筆を取っていた …

     キャンバスも買えず、 これは 先生から頂いた「板」だった。

     今、X線で写真を取れば、きっと この板から 違った絵が浮かび上がるだろう。

     そう、何度も何度も 重ねては描き、 削っては 描いていた。

 

   

  

      

     作品は 

    「秋刀魚」を描くというより、 この魚の 新鮮な色に挑戦してみよう…そんな記憶です。

     輝くような腹の「銀色」  生きてる証拠の鮮やかな「体のブルー」を  

     そして、普通はこんな描き方はしないであろうに…と。

     残虐な描写で 乱暴に捌いた身の赤を 画面にインパクトとして表現してみた。

     展示場の どの位置にあったか どんな反応があったか 記憶は もう ない。

 

      終わって 部員全員で 学校前のふかしたてのまんじゅうを頬張って

      ワイワイ 騒いで   そんな時間があったような・・・・

      「青春」って やっぱり いいなぁ。

   

     漫談家の綾小路きみまろさんじゃないが、 「あれから 〇〇年…」

     

    「油絵を描きたい!」と 思いながら なかなか筆を持つ気がしない。

 

     既に 前に描いた時間からすると…10余年以上は経過している

     筆も、絵の具も、ナイフも 箱の中で眠っており、

     パレットにこびり付いた絵の具は カサカサ。

     チューブの中身は固くなって使えない。 

     筆も 洗ってないままなので これまた固くなって駄目

     ・・・・また 新しく買わなければ…

     そんな面倒さも 手伝って、一歩前に踏み出せない。

     

      でも、この1枚の絵 で 目覚めたぞ。

   

      「物事を始めるに 遅過ぎると 言う言葉は要らない」

      これだ!

       始めよう、始めよう・・・・・・・・・・・・・・ 

     

     

 


続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。