黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

「わだばゴッホになる」棟方志功展へ

2011-06-22 | 日記・エッセイ・コラム

お昼に公民館前を出発

苅田号が走る・・・・・・

Dscn2516 今回の講座

「棟方志功展研修」

募集で集まった人数

30名

本物との出会いに期待しながら博多へ直行

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水曜日 意外と人の気配なし

これでゆっくり鑑賞できる

会場は3階

階段の中央に今回の目玉作品

「二菩薩釈迦十大弟子」の印刷物が照明に映えていた。

(会場内では、撮影禁止ですから・・・こんな形で)

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右に普賢菩薩、 左に文殊菩薩が中に十大弟子を。

会場内の現物は流石でした。各柵(1枚)の大きさ

101.5cm×38.0cm

これが12枚並ぶんですから・・圧倒されます。

今回の作品総数は300点あまり。

板画(はんが)・・・棟方は版画と呼ばずに「板画」と。

(*棟方志功の造語です。

「板画」とは、板の声を聞き、板の魂をひきだす仕事と

考えたいた。板の性質にまかせて力を進める技なのだ。

「油絵」「倭画」「書」などの作品も・・

更には、民芸運動で知遇を得た河井寛次郎、浜田庄司

の陶芸品も顔を出している。

「ゴッホ」が好き、「ピカソ」も好き・・・・

「狂人」は「狂人」に通じるのか?

いやぁ~、あのほとばしる熱気

狂気かも知れませんね・・

彼の根底に流れる・・津軽の

つらい重い、みじめな生活、その思いを

刻んでいる。

心の叫び、詩・・

だから絵にするには、そのままの色ではなく

”心”で感じた色で描く・・・

随所に感じることが出来た。

画集の中で棟方志功はこう言っている。

悲しみが感動の中でいちばん大切なこと。 だと。

この絵 素敵だな・・・と、思った絵です。

Photo

「華狩頌板壁画」

Photo_2 「弁財天妃の柵」

Photo_3

「飛神の柵」男女の神の身体いっぱいに、縄文風の

装飾文様を施してある。

作品も、105.0cm×140.0cm

画面が大きく揺れているかのような 雄大さを。

「女人観世音板画の巻」              

Photo_4

この作品は棟方の高い国際的評価の最初を飾った

記念作だと。 

黒と白、陰と陽 くっきりと刻まれた刀のいきいきとした動き

観音様にも恐いような色気を感じましたね・・・

やっぱり私も・・・男 ・・・?

第三部の「旅と文学」では

宮沢賢治の詩、谷崎純一郎の名作「鍵」の挿絵・・・

ご当地九州を題材に「西海道棟方板画」では

宗像神社、門司和布刈宮、長崎大江、大分岡城など

そして、 油絵で ゴッホのひまわり? 

これも棟方流のひまわり・・だった。

給仕の見習い時代、仕事の合間に好きな絵を

書き続け、ある人が見せた1枚の絵・・

それがゴッホの「ひまわり」だった。

この衝撃が、彼の心を決めた!

人間、誰しも人生の中で・・・

何かとの「出会い」が人生を変えるのだ。

これが始まりであって、そして彼は、

ゴッホに並び、いや、絵という手法は違っても

彼を越えた・・・のでは?

 久々に、納得のいく素敵な時間に

身を置くことが出来ました。

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今日のこの入場券は

本の栞に。

また、いい1枚の絵との出会いがあることを期待して。

   


続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。