米国ではコロナ感染で低迷していた旅行者の予約に顕著な回復がみられる。
世界最大の旅行商品関連の米Booking Holdings Incの第3四半期の売上が前年比で2倍に急増した。景気の動向を端的に示す指標である。日本でいう旅行会社である。
代表的な企業は全米に事業を展開するBooking.com,Kayak,Pricelineである。「第3四半期には世界全域にわたって旅行者の予約が反転してきた」と顧客数の急増を報告している。
コロナウイルス問題は完全に払拭していないが、先陣をきって人気の出ているのは広域のヨーロッパ内での旅行である。
特に先行きコロナ対策のワクチン注射の普及が現在の調子で進めば、旅行者の数は早急に元に戻るという期待観が定着してきた。
関連企業の株価は年初来+9%と人気を集め、過去1年間では+42%と急伸。
コロナ問題が足元では実感として急速に沈静し始めたので、旅行関連株はS&P500指数の+23%の上昇率を大きく上回った。「コロナ問題は峠を超えた」という実感が日増しに高まってきた。個人投資家の実感は注目したい。