足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は円相場に反応・・・・バフェットの尺度に変化

2015-05-27 06:48:07 | 投資戦略
先週末の連銀イエレン議長の講演に反応し株価は大幅安になった。NYダウ平均は1ヵ月ぶりの下落。好調な景気指標とギリシア問題の再燃も相場の足を引っ張った。
いまひとつは円相場の下落。2007年以来の円安で米国の輸出産業への影響が懸念された。
相場の水準も高値圏にあるだけにここは地固めと下落を深刻に受け止める向きは少ない。ダウ平均が1万8000ドル台に乗せたが、これまでは資金が米国株から海外へ向かい米国投資家のポートフォリオに占める自国株のウェイトはむしろ低下している。現在は押し目を歓迎する向きも多い。

3月末の大手ヘッジファンドのポートフォリオをみるとハイテク株ではアップル(AAPL),グーグル(GOOG),フェイスブック(FB)、ヤフー(YHOO)マイクロソフト(MSFT)の持ち株比率を増やしている。ウォーレン・バフェットも大株主であるIBM(IBM)のポジションを増やした。最近はハイテク株に人気が蘇ってきたが、その根底には影響力のある投資家の買いがある。

バフェットのSECへの届け出で大型株でなく中堅株への投資が散見される。メディアのUSGコーポレーション(USG),メディア・ゼネラル(MEG)、機器部品ナウ・インク(DNOW)である。これまでの彼の投資の常識を破る銘柄選択だが、投資戦略部門の腹心ドッド・コームズとテッド・ウイシュラーのアイディアとみられる。PERが28~38倍と彼のルールを破る尺度である。投資哲学に変化が出ていたのかと思わせる動きである。