足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米連銀イェーレン議長発言の余韻

2015-05-08 06:48:33 | 投資戦略
NY株は反発した。
前日の米連銀イェーレン議長の株価過熱の発言で下落した分を埋めた。市場が驚いたのはこれまで株価に言及しなかった同議長が初めて相場を語ったことだ。調整局面の時期に「なぜあえて言及したか」の真意はわからないが、弱気派を元気づけた。
金曜日は4月の雇用統計の発表だけに反発には力強さはなかった。
イェーレン議長の最大の課題は正常な金融政策に戻す地ならしを行うことで、ゼロ金利からの脱却である。それを意識して政策転換の環境をつくることが使命である。
連銀議長で思い出すのは1996年12月のグリーンスパン前議長の「理由なき過熱」発言の暴落で、当時は世界の株価に大きな衝撃を与え調整局面にはいった。
その当時のことが想起されたが、相場の反応は当時にくらべると大きくはない。現在の政策には透明性が高いからである。余韻は大きくはない。

先週末のウォーレン・バフェットの総会発言にヘッジファンドのダン・ローブ(サードポイント)が噛み付いた。その行動はヘッジッファンドと全く同じで世間がみる投資哲学とは大きく異なる」と批判した。豊富な資金で大株主になり企業価値を引き上げるために経営者に圧力をかけ利益をあげてきたという。バフェットの行動をみると結果論としてはローブの言い分が正しい面もある。米国の株式市場はこの種の議論が出て合理性を発揮していくことを実証した。
東京市場ではテク二カル面で魅力のある株が出てきた。対25日移動平均で株価が5%以上のマイナスになったクックパッド(2193),カルビー(2229)、DeNA(2432)、リゾートトラスト(4681)、朝日インデックス(7747)、日本空港ビルディング(9706)などは、売られ過ぎの水準になった。