足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株がトンネルを抜け出す・・・・任天堂が革命を起こすか?

2015-05-09 06:28:16 | 投資戦略
ウォール街の空気は一転して変わった。
もっとも注目される指標の雇用統計(4月)は22万3000人増とほぼ事前の予想の線。相場は「連銀は政策転換を急がない」という見方に傾きNYダウは先週末の1万8000ドル台を回復した。アジア、ヨーロッパの株が上昇したが、英国の選挙で与党が勝利したのを好感してユーロ圏の株価の大幅高が目立つ。企業の好調な業績発表が続きポジティブな内容に注目が集まる。

「トリトンスクエア通信」で注目してきてきたサイバー攻撃関連に人気が回帰。注目のサイバーアーク(CYBR)が第1四半期の決算を発表し売上が前年比で2.1倍になった。アナリストが一斉に目標株価を引き上げた。日本でも関連業界が先行き注目を集めるだろう。
人気テーマとして再注目したい。

昨日、任天堂(7974)が2015年3月期の決算説明会を開いた。ここ数年ではもっとも手ごたえのある内容であった。3月にDeNAと提携しタブレットゲームの進出を表明したが、岩田社長がこれまで頑なに否定してきた分野に足を踏み入れた決断の内容を説明した。インターネットの進化でゲーム業界の「遊び」の世界に大きな革命が到来したことを率直に認めた。
これまで長年、蓄積してきたソフト資産を家庭用ゲームだけでなく、新しく広がった市場で利益を追求する。DeNAが任天堂のソフト資産の膨大な価値をいち早く評価し、結果として巨艦を動かした。家庭用とオンライン両面での「遊び」の世界に足を踏み込む。自らの力で相乗効果を出す意気込みだ。
またウォール街ではディズニーと並ぶユニバーサル・パークス&リゾートとの提携を高く評価する。任天堂は自らの知的資産という資源を眠ったままにせず積極的に新しい世界にぶっつける。2016年3月末までにオンラインゲームを5タイトルの発表予定で、第一弾は年末に出す。リアルの世界のテーマパークも含め「新コンテンツ革命」を自らの手で開く。
ソニー、マイクロソフトに出来ない任天堂らしいビジネスモデルの創出に向けて動き始めた。新しい株価人気がはじまった。