NY株は10業種が揃って上昇した。
ニューヨークをはじめ東海岸を急襲すると予想されていたハリケーンの被害が軽微に終わり保険をはじめ銀行株が相場をけん引した。先週、ウォーレン・バフェットが資金を投じることを決めたバンク・オブ・アメリカが+8.1%も急騰した。
先週のジャクソン・ホールでのバーナンキ議長の「足元は住宅、金融に問題があるが、長期的な米国経済には楽観的」という講演を前向きに受け止め、景気が鈍化するなら政策を打ち出すという話しを好感した。
ユーロ圏ではギリシアでの銀行の統合のニュースが流れギリシア株は20年ぶりの+16%も上昇になった。
8月中旬までのNY相場の波乱は先週来、落着きを取り戻してきた。VIX(恐怖)指数も32.28と8月19日の43.05から大きく下落した。
ドル指数DXYの落ち着きにも注目する向きが出てきた。対ドルでの主要9ヵ国通貨のバスケット相場であるが8月は+1.2%と久しぶりに堅調である。
これまでは円、スイス・フランの高騰が際立ったがOECDでは購買力平価からみるとドルは対円で31%、対スイス・フランで47%も割安になったと試算している。このような話題が注目されるのも久しぶりのことである。
東京市場では東京電力の制限令の解除、8月の景況判断(内閣府)が9地域で上方修正されという前向きのニュースが出た。震災後の回復の足取りの好調が目立つ。ウォール街と同じように日本の個々の企業の好調さが再評価されるだろう。