NY株は前日の-170ドル下落から一転して反騰し+134ドルで終わった。
世界中の投資家の目はジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演に集まった。昨年の同フォーラムではQE2(第2次量的緩和)を打ち出しただけに、今回も追加の緩和策を期待したが、QE3については全く言及がなく株価が一時は大きく売られ。しかし、その後は反発し週間でも4週間ぶりの上昇になった。
バーナンキ議長の講演で注目したのは9月の定例FOMCを2日間(9月20~21日)にしたこと。「QE3への窓は開けたまま」という人気に転換し、バーナンキ議長の政策へ信頼感は揺るがない。
現在の米国経済がリセッション入りするという決定的な判断に傾いていない証拠である。株価の下落、米国債の格下げ、ユーロ圏での金融不安という問題があるが、足元の企業業績は好調で2011年は+18%増になる。
まだら模様の先行きであるが、この日の株価の反騰はバーナンキ議長のリセッション入りはないという見方を織り込み始めた。
相場をけん引したのはハイテクと金融である。ウォール街ではフアンの多い業種である。
来週から9月相場入りするが、1950年以降のデータでは株価が年間では最悪の季節性をもつ時期である。
目先の景気指標をめぐって相場の基調は波乱を続ける可能性は消えない。9月の連銀FOMC
までは様々な見方が交錯しそうである。
東京市場では引き続き個別物色の人気が強く、特にSNSゲームのソフト関連の動きが際立つ。クルーズ(2138)に注目したい。穴株的な存在だ。