足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米連銀が動く

2010-08-11 07:31:56 | 株式

世界中が期待の目で見てきた昨夜の米連銀FOMCであったが、事前に予想された政策の選択肢のうち「満期で償還される住宅担保証券の資金で国債を買い付ける」という政策で落ち着いた。今回の金融政策では新しく追加された手段である。

連銀は生産、雇用の回復には鈍化の兆しあると、このまま放置すればダブルディプに落ちることを認めた。これまで買いつけた担保証券は12500万ドルにのぼる。

この政策の決定を市場は評価した。NYダウ平均が一時は1552ドルまで下落していたが、引けでは54ドル安の1644ドルまで戻した。

7月にはFOMCは開催されなかったが、この間、連銀の分析によると景気の鈍化の兆しが明確になってきたという。

決定は賛成9対反対1で可決された。

市場の懸念を中央銀行は共有した。

われわれの関心事は先行き相場の展開がどうなるかである。

ダブルディツプ論が出たが、マクロの数字は好調である。企業収益は予想を上回る展開を続けているし、7月の株価は7%も上がった。昨日のVIX(恐怖)指数は小動きであった。

ただ世界の景気の回復を支える米国経済は小康を保つとして、問題の火種は中国に移る。昨日は上海市場が急落した。

当面は不透明な環境が続くことは確かでる。