ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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選挙の夏、芸術の夏

2012-09-13 23:05:13 | 日記
皆さん9月に休暇を取得されて、御自宅でのんびりと過ごされたり、北海道やトルコに行かれたりと、有意義に活用されているようですね。トルコでは反米デモは起きていないようですが、気をつけて行ってきてください。
確かに旅をするのに適した季節になって…、と言いたいところですが、東京では、このところ、最高気温が32~33℃と「残暑にも、ほどがある」といった日々が続いています。実感としての季節は、間違いなく「夏」です。

そのようななか、民主党、自民党ともに党首選びが本格化し、民主党では4人が立候補、自民党では現職の総裁が出馬を断念するというハプニングはあったものの、計5人が立候補する見込みとなっています。片や、橋下徹大阪市長は、遂に国政政党「日本維新の会」の結党を宣言し、来るべき衆議院議員総選挙に350人もの候補者を擁立し、過半数の議席獲得を目指すことを明言されました。政治の世界も一気に暑さが増している気がします。

そんな暑さのなか(?)、清涼感を抱かせるかのように、今夏、東京ではフェルメールの傑作が観賞できる展覧会が開かれています。「真珠の耳飾りの少女」と「真珠の首飾りの少女」。構図は全く異なるのですが、タイトルは言い間違えてしまいそうな2作品が、別々の美術館で展示されています。
フェルメールは17世紀のオランダの画家です。彼が活躍した時代は、オランダが対東洋貿易で経済力をつけ、いわゆる80年戦争の末にカトリックのスペインの支配を脱し、プロテスタント国家として独立した時期と重なります。貿易で富を得た商人等がパトロンとなり、彼の他にもレンブラント等、多くの画家が生まれた時代です。芸術、文化といったものは、やはり、社会が安定し、経済が成長している時期に華開くものなのでしょう。

わが国では、「近いうち」に衆議院の解散・総選挙が実施されるわけですが、仮に日本維新の会が過半数を獲得したとしても、それだけでは参議院との「ねじれ」は解消されません。「ねじれ」を克服できなければ特例公債法は成立せず、アメリカよりも早く「財政の崖」に直面することになり、芸術振興などというものは、どこかへ吹き飛んでしまうことになります。国会議員の方々も「選挙に勝つためには、どの旗印の下に身を寄せればよいか」という目先のことだけを考えるのではなく、「中長期的に社会・経済を安定させ、領土・領海の保全を図るためには、どうすればよいか」という観点から行動していただきたいと、ただただ願うばかりです。

さて、フェルメールの2作品。小生はどちらも観てまいりました。「真珠の耳飾りの少女」のほうは1時間待ちでしたが―それも炎天下!―、それでも、実物は一見の価値があります。色彩が、写真とは微妙に違うんですよねぇ。

【ふく福】