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カクレマショウ

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人権落語を聴く

2005-09-07 | └人権教育・学習
三遊亭京楽さんの「人権落語」を聴きました。お題は「車イスおばあちゃんのパソコン」。

京楽さんは20代で真打ちに昇進するなど、才能あふれる若手落語家のお一人です。阪神淡路大震災の際、「防災落語」と称して命の尊さや家族の絆を落語を通して訴え、全国各地で好評を得ました。その後も「人権落語」、「環境落語」など現代の様々な課題を取り上げた新作落語を数多く生み出しています。

今回はまず最初に古典落語を一席。軽妙な語り口に引き込まれるうちに、いつのまにか本題にはいっていました。

北海道のとある特別養護老人ホームを舞台に、新入り職員として赴任した二人の女性を主人公として、あるおばあちゃんの生活を描いていきます。落語ならではの大胆な場面展開、声色の巧みさ、表情の豊かさはさすがという感じでした。

落語のネタの根底にあるのは「人情・思いやり・お互い様」ですが、加えて、江戸時代のコミュニティが生き生きと描写されています。「地域コミュニティの回復」とか「地域の教育力の向上」とか叫ばれていますが、こんな落語を聴くと、もともと私たち日本人の心には、地域コミュニティへの帰属意識がDNAとしてきちんと組み込まれているのではと思います。「失った」のではなくて、「忘れて」しまっているだけなのではないかと思いますね。

京楽さんが創作した「人権落語」はもちろんすばらしかったのですが、古典落語を題材にしても「人権」について考えることは十分できるのではと思いました。

それにしても、「生」で聴く「ホンモノの」落語はやっぱり胸を打つものがありますね。

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