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カクレマショウ

やっぴBLOG

自分たちで決めて、それを守ること。

2013-02-10 | ■教育
先日の「内外教育」に、「子どもの指し手感覚」という興味深いエッセイが載っていました。中学生の「修学旅行のグループ編成」を題材にして、子どもの自主性について考えるという内容です。

修学旅行のグループ編成というのは悩ましい問題です。仲間はずれが出ることを心配して、多くの担任は恨みっこなしの「くじ引き」という選択肢を選びます。しかし、とある中学校の学級活動で、「好きな者同士でグループをつくる」という案が出された。クラスの大勢はその案に賛成の雰囲気。ところが、議長の女子生徒が、いざ多数決を取る段になって「本当に、本当に多数決をとっていいですか」と最後に厳しい確認を何度も繰り返したのだそうです。それは、好きな者同士でグループをつくった時に「仲間はずれになる人が本当に一人もいないと思いますか」という確認でもあったわけです。担任はなりゆきを冷静に見守る。

執筆者の後藤さんは、「子どもの学級生活上の諸問題を子ども自らが解決しようとしなくて、一体子どもに何が育つというのだろう。」と言う。問題を自ら解決しようとする感覚。後藤さんはそれを「指し手感覚」と呼んでいます。まったくその通りだと思います。このクラスでは、好きな者同士でグループをつくることを決めました。それは、仲間はずれを一人も出さない、と子どもたち自身が考えて決めたということでもあります。つまり、「必ずしも好きな人だけでグループをつくれるわけでもない」ということを、子どもたち自身が選んだのです。そんなことは、社会に出たら当たり前のことですよね。その当たり前のことを、彼らは学校という場で学んだ。それもまた当然といえば当然なのですが、実は学校ではその当然のことが当然でなかったりする面もあって。そういう学校と社会とのギャップを埋めようとするのが、キャリア教育なのです。

もちろん、なんでもかんでも生徒の「自主性」に任せればいいというわけではありません。場合によっては、強い「指導」が必要なこともあります。ただ、たとえば運動会の行進練習とか、極端なまでの服装や髪形のチェックとか、そのエネルギーが別のところに向けられている向きも無きにしもあらずで…。

外から与えられた規律やルールを守ることは大切なことです。でも、「こうしたい」、「こんなことをしてみたい」という子どもたちの欲求や興味を頭ごなしに押さえつけるのではなく、自分たちで決めて、それを守らせることを実感させることのほうがもっと大事だと思います。なぜなら、そういう感覚や経験こそが、社会に出てからきっと役立つと思うからです。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (2ぴき)
2013-02-15 17:10:15
fbでお世話になってます。田中です。
娘1の通う中学校でも、修学旅行の班編成では、かなりモメタようです
自主研修の自由行動は、クラスで話し合い決めたようですが、やはり1人になる子が出て、いつも間にか悪口の言い合いになり、娘1は、そのお友達と一緒に行動しようと班の仲間に持ちかけて決めたようです。
「話してみると、沢山いろんな事知ってて為になるんだよ」
と言う娘1が頼もしく思えました。
ところがTDLでは、クラス関係なく好きな人同志で班を作っていいと
なったようです。
そうなると、もっとモメルのが目に見えてるんですが
学年主任は、
「1人になった子は、俺の所に来て
  俺と一緒の班ななればいい」と言ったそうで。
これは、行動観察してるようには、とても思えず
子ども達の行動を冷静に見守るようにも私には思えなかったのですが。。

修学旅行は、観光ではなく勉強なのか?
せっかくの修学旅行だから、仲良しだけのグループが良いのか?

これは、修学旅行だけに係らず
生活班を決める時も必ず出るテーマ

ルールを守れる子は
  ルールの中での生活は苦にならないと思います。

我が家の3人も、ルールの守れる大人になってほしいと思います。。。
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