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大震災の教訓から教育現場が学ぶこと。

2015-09-17 | ■教育

今朝から津波注意報が出て、4年半前の大津波の記憶がよみがえります。

国立教育政策研究所監修による「震災からの教育復興」。東日本大震災から約1年半後の2012年10月に刊行された本ですが、今改めて目を通してみました。

学校や社会教育施設の被災状況や復旧・復興状況から、今後の防災・減災に向けた「備えを超えて」取り組んでおかなければならないこと…。非常に参考になります。とりわけ、被災した当時の校長先生らの手記からは、具体的な体験に基づく、表層的ではない教訓を得ることができます。

多くの校長先生が口を揃えるのは、「マニュアルに頼るな」、「形だけの防災訓練ではいざという時に役に立たない」といったところでしょうか。ある校長先生は言っています。「指示を待ち指示どおりに行動するだけの訓練でいいのか。校外や登下校の途中など、さまざまな場合の想定をして行うべきである」。指示がなくても、目の前の状況を自ら判断し、危機を回避する方法を身につけるためには、型通りの避難訓練だけでは到底ムリな話です。後段部分については、確かに、学校にいる時にだけ災害が起こるとは限らない。どんな場面でも、自分の身を守るためにはどういう行動を取ったらいいのか、それをまさしく「体に染み込ませる」ように教えていかなければなりません。

実際、釜石市立釜石小学校では、下校時の避難訓練をしていました。あるいは、ほとんどの教科の中で、津波や地震について学ぶ学習が授業に組み込まれているといいます。もちろん、学校だけでなく、家庭でも地域でも、災害に対する備えが日常的に習慣付けられていたことが「釜石の奇跡」をもたらしたというところでしょうか。根拠がないのになぜか安心だと思い込むことを「正常化の偏見」といいますが、避難行動を鈍らせるのはまさにそういう感覚であり、それを払拭するような普段からの教育が必要なんですね。

また、東日本大震災は、多くの児童生徒が学校にいる時間帯に発生したため、保護者への「引き渡し」が訓練に基づいて行われたものの、それが逆に仇になってしまった場合もあったようです。つまり、保護者と一緒に家に帰る途中で津波に飲み込まれてしまったという悲しい事例。状況を見て、引き渡しをするかしないかの判断も必要なのです。いずれにしても、学校の責任者である校長には、子どもたちの安全を守るために、高度な判断力と行動力が求められるところです…。

「防災」と言いますが、実は、私たち一人一人に求められるのは、「減災」対策なのだと思います。防災つまり「災害が起こらないようそれを防ぐこと」については、行政の防災対策に待つところが大きいのですが、減災は、被害が起こることを前提として、発生した被害をいかに最小限に食い止めるかということ。どうすれば自分の身を守れるか、家族や地域に与える被害を抑えられるかということを真剣に考えることこそが、教育の場でももっと検証されなければならないと思います。

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