船、戦艦と言うのは、現代戦においては思った以上に脆弱かもしれない。ロシアの黒海艦隊はウクライナ軍のドローン・水上ドローン・ミサイルなどの攻撃で、生息吐息である。19日、ロシア海軍のカラクルト級ミサイルコルベット「ツィクロン」がウクライナ軍のミサイル攻撃によって沈められた。2022年2月にロシアによるウクライナ戦争が始まって以来、ウクライナ側は黒海艦隊を着実に弱体化させてきている。戦争拡大前に35隻あった大型艦のうち15隻を撃沈し、その他にも数隻、損傷を与えた。黒海艦隊はもはやクリミヤからの撤退を余儀なくされているどころか、射程360キロのミサイルの圏外、南ロシアへの撤退さえ考えざるを得ないところまで来ている。そうなれば、もはや黒海艦隊は無力である。さらに新規に建造する軍艦や他の艦隊から補充される軍艦の数よりも、損傷を受けて、撤退する軍艦の方の数が多くなっている。これまで、戦艦の難敵は戦闘機で、これを向かい討つ手段は持っている戦艦だが、ドローンのような小型で、数多く波状攻撃をしかけてくる相手には、打つ手がないように見える。（くちなし亭、2024.05.23）
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