夏の全国高校野球も準々決勝を迎える。高校野球も全国的に、そのレベルが向上し、どの地区が強いとか、弱いとかが無くなってきているようだ。沖縄返還直後頃の沖縄から出てきた高校は、出てきたということだけで、甲子園の観衆から拍手を受けた。当初は相手チームが気の毒がるほどの弱さだった。しかし、何時の頃からか、急に強くなった。4強に残るほどの常連校も珍しくなくなった。残る弱い地域は東北と北海道だった。冬の時期、彼らは雪のために練習の場を失っていたので、かわいそうだと思われていた。だが、西鉄の稲尾投手の記録を抜いて、21連勝を達成し、偉大な投手の仲間入りを果たした楽天の田中将大投手が、北海道の苫小牧高校から全国に名乗り出たように、そんな環境状態をものともしない選手が数多く現れ始めた。そして、今年の夏の甲子園である。その4強に、東北の2校、花巻東(岩手)と日大山形が準決勝進出を決めた。東北が、あの大災害を経験して、再び、躍進を開始した様に感じられて、うれしいのである。そもそも、東北の地は昔から先進の地であった。青森の三内丸山遺跡は、その地が今から5千年以上も前に、人々の豊かな生活のあった事を示している。その時代とは、世界史的にみれば、世界で最も古い文明と言われるメソポタミア文明の勃興期に当たるのである。
Y-FP Office Japan
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