2012年に全国で起きた火災発生件数は前年比11.6%減の4万4195件だったそうである。この数字は1968年に消防庁が現在の形式で統計を取り始めて以来、最小であるという。この背景にはいろいろあると思う。家の耐火構造も進んできたし、何よりも、私たちの生活環境が大きく変わったのである。これまで、出火原因の上位を占めていたタバコの火の不始末、コンロ、たき火の火の不始末などが大幅に件数を下げたのである。考えてみれば、私の周りの喫煙者はほとんどいなくなった。一人、大喫煙者がいるが、彼とて、自分が肩身の狭い立場にいることを承知している。吸い殻の始末については神経質だ。JTの発表によれば、日本人の喫煙率は20.9%にまで減少しているそうである。コンロやたき火に至っては、論外だろう。コンロのある家自体が珍しくなっているし、たき火もするだろうけれど、都会のような場所では事実上できなくなっている。出火原因のトップは放火だそうだ。人々はイライラが募っているのか、放火のニュースは絶えない。それでも、昨年に比べれば、10%程度の減少だそうだ。日本は江戸のころから、火事と喧嘩はつきものなのだが、その両方が減っている。“地震、雷、火事、おやじ“という言葉があるが、実際は“地震、雷、・・・、・・・“となっているようである。
Y-FP Office Japan
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