他力本願について、もう少し、書いてみたくなりました。他力の反対語は自力です。では自力ということが本当に可能なのでしょうか。もっともシンプルに、一人の子供が５０ｍ走をして、１０秒のタイムを出したとしましょう。これは、この子供が自力で出したものでしょうか。もちろん、この子供は自慢をして良いのです。将来の桐生君を夢見ても良いのですが、考えてみれば、そんな素晴らしい記録を出したコースを誰が造ったのでしょうか。少なくとも、そのお子さんではないでしょう。それに、彼が履いていた走り易い靴は誰が造ったものでしょうか。何よりも、彼がこれほどの走りを可能にした身体は、昨夜の夕食にあったのかもしれません。その夕食は、お母さんの愛情と、その食材を作った多くの人の汗のたまものなのです。仮に、誰も登った事のない山を踏破した人がいたとしても、その陰には多くの人の努力があるのです。つまり、自力ということは私たちの社会ではあり得ない事なのです。でも、その５０ｍ走を走った子供は自慢して良いのです。他力だからと言って、自力の部分が大きいから出来た事なのです。でも、他力があったからこそできたことで、そのことへの感謝を忘れてはなりません。
Y-FP Office Japan
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