あんなこと こんなこと 京からの独り言

「京のほけん屋」が
“至高の薀蓄”を 京都からお届けします。

エシカルな消費

2022年11月15日 | うんちく・小ネタ




代替肉市場が世界的に急拡大しています。
特に、植物肉の市場が広がり、日本でもハンバーガーチェーンが続々と
大豆ミートを使ったハンバーガーの販売を開始しているのです。

背景にあるのは大豆加工技術の進歩で豆臭さが減少したことと、
エシカル消費の浸透。





具体的には、畜産のための森林伐採反対や家畜が排出するメタン削減などの
環境問題、健康志向、動物愛護精神、等々。

次に、培養肉。2020年、シンガポール政府は世界で初めて米国企業の
培養肉の販売を許可しました。
培養肉は、家畜から取り出した幹細胞などを培養して生産した人工肉。
試験管の中で肉を作るようなものですから当然高価ですが、2025年頃には
培養肉の生産コストが牛肉を下回ると予想されているのです。





大豆ミートと培養肉がけん引する「代替肉市場」は現在12兆円。
これが2050年には138兆円まで拡大し、既存肉の半分以上の規模になるとか。

そして、さらに注目を集める代替肉がありました。

それは、昆虫肉。特にバッタ。





バッタの栄養成分を見て驚きました。100g中にタンパク質73g、脂質6g。
これってかつお節とまったく同じなのです。

さらに、そのタンパク質を1kg作るのに必要な飲料水や飼料が、
牛肉と比較してはるかに少なく、発生する温室効果ガスに至っては、
牛肉の2850分の1しか出ないというのです。





また、トノサマバッタはポリフェノールの多いイネ科の植物を食べるから、
この昆虫肉は血糖値やコレステロールを下げる効果があるという機能性つき。

とはいえ、虫取りに明け暮れた少年時代を思い出すと、そう簡単にトノサマバッタを
食べるわけにはいきません。

よって、NHKの「昆虫すごいぜ」で、香川照之先生がトノサマバッタをいとおしく
食べるシーンを期待しています。


この記事についてブログを書く
« 11月 | トップ | 12月 »