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ポール・マッカートニー・ライブ!!

2007年12月04日 23時26分22秒 | Beatles
 90年発表のポール大復活ライブ。これまでレビュウしたとおりこの作品の後、「Paul Is Live」、「Back In The U.S.」という割と競合するライブも出すことになるのだけれど、選曲、パフォーマンスともにやはりこれが一番優れた出来ではないか。この後でた2作品は、例えば選曲面でいうと、本作との競合を避ける配慮をせざるおえないものになっていると思うし、何度も書いているが、封印していたビートルズ・ナンバーを惜しげもなく解禁するという新鮮な驚きや、ポールの後塵を拝するバンドメンの質もこの時のやはりこのアルバムが一番だったと思うからだ(ついでに書けば音質面でもこのアルバムのバランスが最上だった個人的には思う)。

 選曲面でいうと、その後、どんどん比重が増していくビートルズの作品もこの時はまだ半分程度であり(とはいえ、ビートルズ全活動時期をフォロウした選曲ではある)、「フラワーズ・イン・ザ・ダート」からの作品や直近のソロ、ウィングス時代といったソロ期の作品(これまたベスト的選曲だ)が残り半分と、全体にバランス良くポールの全活動を俯瞰できるようになっていている点は、このアルバムがポールにとってある種の総決算であったことを伺わせるに十分であり、このアルバムにある種の重厚感と風格を与えている。ただ、昔はそうでもなかったが、今となってはアルバム随所にリハーサル・セッションがリンクトラックの如く入るのは、いかにも無駄な感じがするようになってしまった(その意味では前後して出た抜粋盤なんか、おもしろいかもしれない)。

 パフォーマンス的には、個人的にはクリス・ウィッテンのドラムである点がポイントが高い。ビートルズやウィングス、そして直近のソロと、ポールの音楽には基本的にタイトな白人系のドラムがよく似合うし、ニューウェイブ出身と思われるウィッテンのドラムはある意味キャラに濃さがないところプラスに作用しているように思えるのだ。ちなみにこれはこの時期のバンド全体にいえることなのだが....。
 そんな訳で、ポールのライブとしては、やはりこれが最強だと思う。なにしろ最後が「ゴールデン・スランバー/キャリー・ザット・ウェイト/ジ・エンド」のメドレーなのだ。これをやられたビートルズ・ファンはもう黙るしかない。

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