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ハイドン交響曲第3番「秋」/フィッシャー&オーストリア・ハンガリー・ハイドンPO

2005年06月22日 00時58分27秒 | ハイドン
 昨夜に引き続きの第3番です。なにしろ一枚のディスクに5曲も入っているので、一枚をレビュウする5日かかっちゅう(笑)。で、この第3番ですが、特筆すべきは全4楽章、ちゃんとメヌエットが入ってることですかね。第3番にしてメヌエット導入ということで、「ハイドンが交響曲の基本スタイルの確立した作品がコレだぁ」みたいに断言できてしまえば、書いてる当方もすっきりするのですが、いろいろ調べて見ると事態はそう簡単でもないようです。詳しい話は省きますが、この第3番に先行して書かれたとらしい(あくまで「らしい」です)、37,20,32,11,5番が、既に4楽章になっているからで、どうしてこうした番号順がそのままクロノジカルにならないのか、寡聞にして私は知りませんが、きっと音楽学者さんの間では諸説紛々なんでしょう。

 さて、この第3番、第1楽章は、伸びやかでパースペクティブが広がったような旋律とリズミカルに凄き回る対照がまずは印象的です。形式的にもハイドンらしく周到につくられたソナタ形式ようで、展開部など思う存分健筆を奮っているという感じてすかね。
 第2楽章は、この交響曲で一番気に入った楽章です。ちょっとバロック音楽を思わせる静謐なムードと、ほのかな陰りのようなものがいいです。落ち葉舞う煉瓦通りとか、「読書の秋」のBGMみたいなイメージが似合いそう。演奏時間も7分近くあり、ハイドンかなりリキ入ってます。
 メヌエットである第3楽章は、実に交響曲に配列されるメヌエットらしい素朴な舞曲で、様式的にもイメージ的にもほぼ完全に出来上がっているという感じですね。真ん中のトリオが実に牧歌的です。続く第4楽章はモーツァルトの41番でお馴染みのフーガです。もっとあんなにしつこく展開していく訳ではなくて、一陣の風のように終わってしまいますが。

 という訳で、交響曲第3番の標題は前述の印象的な第2楽章にあやかって、『秋』と命名させていただきました。そう思って聴くと第1楽章のなんか抜けるような秋の空をイメージさせなくもないし、第3楽章のメヌエットなんか、秋祭りで見る農民の踊りみたいに感じないこともないでしょ?。うん、これもけっこういいかもね(よくない、よくない-笑)。でもこういう定番のネーミングを早々と使ってしまうと、後に控えてる曲の時、ネタが何もなくなりそうで不安だなぁ。
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