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ハイドン 交響曲第53番「帝国」/フィッシャー&オーストリア・ハンガリーHO

2010年08月09日 23時53分45秒 | ハイドン
  この曲、いつものようにネットで調べてみると、シュトルム・ウント・ドランク期の後、ハイドンがより大衆というリスナーを意識した時期作品のようです。ニックネームは「帝国」で、これは第一楽章に冒頭1分半に渡って展開される、式典音楽と見まごうばかりに荘厳な序奏部を聴けば、誰でも納得できてしまでしょう。あと、最終楽章は異稿が何種類する模様…などと、けっこう押さえどころが沢山ある曲ですね。

 前述の通り、第一楽章の特徴的な序奏に続いて、本編の方もかなり壮麗に進んでいきます。ただし、あまりごちゃごちゃと音をこねくり回したりせず、シンプルかつ流麗に音楽が進んでいくようで、その意味からしても、シュトルム・ウント・ドランク期の劇的な感じとは、また一皮むけたような印象があります。
 第二楽章は珍しく変奏曲、アンダンテでリズミカル、そして飄々としたムードで進んでいくのが特徴といえましょう。また、長調と短調が奇妙な対照をさせつつ、変化に富んだ変奏を繰り広げます。ハイドンは変奏曲を余り得意ではなかったらしいですが、なかなかどうして、おもしろい仕上がりだと感じました。

 第三楽章は曲本来のメヌエットとは少し離れた「雅」な雰囲気を感じさせる仕上がりで、ちょっとJ.シュトラウスの世界を予見しているようなところも感じられ仕上がりで、ここでも「帝国」のご威光がちらついているという感じなのかもしれません。
 最終楽章はカリプッチョと題されたプレストの楽章。これまた宮廷風な雰囲気満載の華やかな仕上がりですが、中間部の主題も親しみやすい表情をもっていてなかなかものがあります。ただ、最終楽章として聴くとこの音楽は、ちと疾走感が足りないような気もするんですが、どうでしょうか。だからカリプッチョなのかもしれませんが、このあたり他の版(異稿)で聴くと、また違った印象を受けるのかもしれないですね?。

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