52番はハ短調で書かれたシュトルム・ウント・ドランク期らしい、劇的な面持ちの交響曲で、両端楽章の流麗さや壮麗さがひときわ印象的な曲です。その意味でもこの時期の作品群の中でもかなり印象残る仕上がりになっていて、その佇まいから「疾風怒濤」とかいう、ニックネームでもついていたら、きっともっとポピュラーにな存在になっていたのではないかと思わせます。
第1楽章はきりりと締まった中に、短調の第一主題と長調の第二主題がバランスよく配置され、それが淀みなく緩急自在に流れきます。聴いていて音楽的充実感があり、展開部で転調した第一主題の登場するあたりの呼吸、コーダまで一気呵成に流れていくプロセスはいつものこととはいえ、見事なものを感じさせます。また直前にため息のような部分もチャーミングです。
第2楽章は基本的にはこじんまりとした室内楽的な趣きやムードがある音楽で、途中、くるくる回るように現れるユーモラスな主題が印象的です。また、そこにズドーンという勢い登場する骨太なモチーフも変化に富んでいて、8分という長丁場を(全曲中最長の楽章となります)ダレずに最後まで耳をそばだてさせるのはハイドンの職人技を感じさせますよね。
2分半ほどで終わる第3楽章はもちろんメヌエット。ただ、舞曲としてメヌエットという感じはあまりせず、その宗教的な静謐さ、そしてなにやら切迫感のあるムードのせいで、なんだかバロック音楽を聴いているような気分になる音楽です。トリオのなんだか高原っぽい澄んだ空気を感じさせるムードもなかなかです。
最終楽章はしずしずと始まり、途中から一気にテンションを上げて最終楽章らしい佇まいになっていきますが、このあたりはなかなかの聴き物といえましょう。またハ短調で書かれてはいるものの、どちらかという明るい高揚感のある音楽になっていて。第一楽章から流れでいうと、なにやらベートーベン流の「暗から明へ」を先取りしているような趣もあります。
第1楽章はきりりと締まった中に、短調の第一主題と長調の第二主題がバランスよく配置され、それが淀みなく緩急自在に流れきます。聴いていて音楽的充実感があり、展開部で転調した第一主題の登場するあたりの呼吸、コーダまで一気呵成に流れていくプロセスはいつものこととはいえ、見事なものを感じさせます。また直前にため息のような部分もチャーミングです。
第2楽章は基本的にはこじんまりとした室内楽的な趣きやムードがある音楽で、途中、くるくる回るように現れるユーモラスな主題が印象的です。また、そこにズドーンという勢い登場する骨太なモチーフも変化に富んでいて、8分という長丁場を(全曲中最長の楽章となります)ダレずに最後まで耳をそばだてさせるのはハイドンの職人技を感じさせますよね。
2分半ほどで終わる第3楽章はもちろんメヌエット。ただ、舞曲としてメヌエットという感じはあまりせず、その宗教的な静謐さ、そしてなにやら切迫感のあるムードのせいで、なんだかバロック音楽を聴いているような気分になる音楽です。トリオのなんだか高原っぽい澄んだ空気を感じさせるムードもなかなかです。
最終楽章はしずしずと始まり、途中から一気にテンションを上げて最終楽章らしい佇まいになっていきますが、このあたりはなかなかの聴き物といえましょう。またハ短調で書かれてはいるものの、どちらかという明るい高揚感のある音楽になっていて。第一楽章から流れでいうと、なにやらベートーベン流の「暗から明へ」を先取りしているような趣もあります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます