これ、グリーンエナジーという日本のレーベルが出しているんだけど、スペインはバルセロナのテクノ・アーティストの楽曲を集めたコンピレーションらしい。全部で4枚あって、どれもフェロモン全開、俗っぽさ満開の日本のコギャルのイラストがジャケットを彩っていて、このジャケからして、そもそもオッサンである私にはほとんど縁のないアルバムとも思ったが、このアルバムはシリーズ中でも、もっとラウンジ風なアイテムを集めているアルバムらしく、ショップで視聴して、その正統派アンビエントテクノぶりが気に入り一発で購入を決めた。
テクノという音楽も既に生まれて20年以上たってしまった訳だけれど、クラフトワークやYMO以降のターニング・ポイントは、80年代中盤のアート・オブ・ノイズ、後半のアンビエント・テクノ、そして90年代に入ってからのデトロイト・テクノだったと思う。比較的近年だとスクウェア・プッシャーだとかプロペラヘッズ、あとケミカルブラザーズなんかけっこう斬新だったけれどムーブメントになるほどのもんじゃなかった。私の聴いた感じでは、最近のテクノはそれこそ停滞したといわれた昔以上に、-スタイルを確立したといえば聴こえはいいけれど-、実質的にほとんど完璧に停滞しきっていて、その音楽的匿名性と機能性だけが存在価値になってしまっていると思う。
この"Free Style From Barcelona"も、バルセロナで進行中のテクノの新しいムーブメントだとか、ユーロ・テクノの新モードだもみたいなところは薬にしたくてなくて、まさに前述の「匿名性と機能性」だけが売りのアルバムになっている。このアルバムの場合はラウンジ的なリラゼーションみたいな機能性が私の好みにあったという感じで、収録されたアーティストだとacuesの、まるで90年代初頭にタイムスリップしたような、典型的なアンビエント・テクノ(オレ的には「テクノ夜の音楽」といいたい)振りが、まずは私好みだし、よくわからないんだけど、YMOの小技をメインに出して一曲でっちあげるみたいなアーティストが多いのも、まぁ、自分で似たようなことをやっていたせいもあって、まるで他人とは思えないようなおもしろさを感じた(っていうか、オレならこうやるよなみたいな感じでニタニタするってーか)。
しかし、昨今のテクノ・アーティストを、誰か大ナタ振るって音楽的指向別の分類してすっきりさせてくれないだろうか、だって、ほんとうにわからないんだもん。まっ、そういうことを気にして聴くもんじゃないんだろうけど。(2002年11月4日)
テクノという音楽も既に生まれて20年以上たってしまった訳だけれど、クラフトワークやYMO以降のターニング・ポイントは、80年代中盤のアート・オブ・ノイズ、後半のアンビエント・テクノ、そして90年代に入ってからのデトロイト・テクノだったと思う。比較的近年だとスクウェア・プッシャーだとかプロペラヘッズ、あとケミカルブラザーズなんかけっこう斬新だったけれどムーブメントになるほどのもんじゃなかった。私の聴いた感じでは、最近のテクノはそれこそ停滞したといわれた昔以上に、-スタイルを確立したといえば聴こえはいいけれど-、実質的にほとんど完璧に停滞しきっていて、その音楽的匿名性と機能性だけが存在価値になってしまっていると思う。
この"Free Style From Barcelona"も、バルセロナで進行中のテクノの新しいムーブメントだとか、ユーロ・テクノの新モードだもみたいなところは薬にしたくてなくて、まさに前述の「匿名性と機能性」だけが売りのアルバムになっている。このアルバムの場合はラウンジ的なリラゼーションみたいな機能性が私の好みにあったという感じで、収録されたアーティストだとacuesの、まるで90年代初頭にタイムスリップしたような、典型的なアンビエント・テクノ(オレ的には「テクノ夜の音楽」といいたい)振りが、まずは私好みだし、よくわからないんだけど、YMOの小技をメインに出して一曲でっちあげるみたいなアーティストが多いのも、まぁ、自分で似たようなことをやっていたせいもあって、まるで他人とは思えないようなおもしろさを感じた(っていうか、オレならこうやるよなみたいな感じでニタニタするってーか)。
しかし、昨今のテクノ・アーティストを、誰か大ナタ振るって音楽的指向別の分類してすっきりさせてくれないだろうか、だって、ほんとうにわからないんだもん。まっ、そういうことを気にして聴くもんじゃないんだろうけど。(2002年11月4日)
日本で"テクノシーン"みたいなものがあった時期は90年代の中頃だけじゃないでしょうか。国内で開催された純粋なレイヴなんて未だにレインボー2000だけだったように思います。
昨年ドイツのEFAがポシャりましたが、感慨深いというかテクノの衰退を感じさせる象徴的な出来事のようでした・・。
しかしそんな中でもYMOの御大方やスタンダードを確立したテクノミュージシャンは強いですねぇ。
スケッチショウは言うに及ばずですが、年頭に出たケミカルの新譜は90年代を牽引したおっさん達の底力を見せつけるようでした。
まぁ毎度同じじゃんと言われればそれまでですが、でもそれが一番体が動かされるんだから仕方ないわけで。
製造業と同じで、実直で堅い良い仕事してるミュージシャンだけが残ったんだなと思いました。
>こテクノも今や爛熟を窮めて熟れ過ぎた実がボタボタと落ちてるような
そうなんですか。スケッチ・ショーは未だ本格的に聴いたことないんですが、ああいうのはテクノ界の保守本流。匿名性とは対極にある記名性が強いですからねぇ~。このあたりと匿名性が強いバンド名がシングル出すたんびに替わるみたいな音楽とは、もうはっきりと分かれてしまいよね。