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ブラームス セレナード第1,2番 他/マッケラス&スコッティッシュCO

2007年09月09日 15時46分39秒 | ブラームス
 ブラームスのセレナードという作品は、往年の大指揮者にとっては、内容的に大ブラームスの作品にしては「軽すぎて身のない作品」だと思われたのだろうか、交響曲や序曲、変奏曲などに比べ、ほとんど取り上げられることがなかった。ただし、アバドとかケルテスといった戦後世代あたりの指揮者あたりになると、この作品のもつ淡いロマン性だとか、BGM的な流麗さのようなものに独特の価値を見いだしたに違いなく、マーラーのように急激な勢いはないけれど、ここ四半世紀くらいブラームス作品の中ではじわじわと人気が上がり、それなりに様々な指揮者にも取り上げるようになっていると思う。

 このマッケラスとスコッティッシュ室内管による2曲のセレナードを収録したアルバムもそうした一枚である。同コンビによるブラームス交響曲全集とほぼ同時期に収録されているから、アーティストも発売元も、いわば全集の補遺のような位置づけだしのかもしれない(交響曲と同等とはいかないとしても、ブラームスの看過できない管弦楽作品としてとらえていることがよくわかろうものである)。演奏だが、ほぼ交響曲全集と同様のコンセプトで演奏されているといってもいいと思う。弦がやや薄目にバランスした分、他の楽器の動きがいつもより明瞭に聴こえてくる結果、やけにフットワークの軽いギビキビとした印象を受ける演奏だが、かといってケルテスやアバドのようにシャープなリズムで押しきったようなものでなく、イギリス的な中庸さと、新古典派的なドライなところが、妙に入り交じっているところがマッケラスらしいところなのだろう。

 ともあれ、この2曲、先日、4手のピアノ版を聴いて以来、オーケストラ版もあれこれ聴いている最中だが、昨日、出張で市原に赴いた時に、車中ではもっぱらこの曲を流していたのだけれど(ちなみに演奏アバドとベルリンのもの)、まだまだ暑いとはいえ、そろそろ秋めいてきた田舎の風景とこの音楽は本当に合い、「なんていい曲なんだろう....」と思いながら、車を運転していて、そうだ、マッケラスとスコッティッシュ室内管の演奏とか購入してあったよな....などと思い出したので、さっき聴いてみたところである。

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