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なお、日本での発売元はなんとフォーク系のフォーライフ、そういえば本作には今井美樹が参加しているし、彼女のアルバムのプロデュースなどもしているから、その路線変更ぶりはけっこうあざといものすらあった。なお、この路線が決して気まぐれでなかったことは本作に続く「スムーチー」でも、ほぼ同様の路線がとられたことでも分かる。
さて、そんなポップな「スウィート・リヴェンジ」ではあるが、個人的にはけっこうな愛聴盤である。なにしろ、このアルバム。「ハートビート」「サマーナーブス」あたりと並ぶ、坂本が出した「夏物」の傑作といえるからだ。特に好きなのは後半の4曲で、アズテック・カメラのロディ・フレイムをフィチャーし、ブリティッシュ・ロックとリゾート・ミュージックが一緒くたになったような10曲目「Same Dream, Same Destination」、アート・リンゼイをフィーチャーしたニューヨーク風なボサノバ作品である11曲目「Psychedelic Afternoon」の乾いた抒情(ついでにいうと坂本のリチャード・ティー風なエレピが実にいい感じ)、ラターシャ・ナターシャ・ディグスのラップ....というかモノローグにリズム隊抜きのあっさりとしたバックをつけた12曲目「Interruptions」の脱色した日常風景みたいなリラクゼーションなど、どれも夏に聴くと実に心地よい作品なのだが、極めつけは8曲目の「アンナ」で、いかにも日本人が好みそうな哀愁と抒情の旋律をベースに、ヨーロッパ風なクールなエレガントな雰囲気をボサ・ノヴァに合体させた素晴らしい作品だ。
そんな訳で、今年も坂本の夏物ばかりを集めたコンピレーションCDを作ってみた。なんだか、イリアーヌ・エリアスと交替で一年おきに、こんなの作っているような気もするが(笑)、今回作った構成は以下のとおり。前半「ハート・ビート」、中盤「ビューティー」&「ネオ・ジオ」、後半にくだんの「スウィート・リヴェンジ」の4曲ということになっている。前述のとおり「アンナ」は私の大好きな曲なので、2曲づらしてハイライトに配置したあたり、自分の好みがモロに出ている。ちなみに最後の2曲は「サマー・ナーブス」だが、これは音楽的な傾向が違いすぎるので、余白のボーナス・トラック扱いってところ。計16曲、76分ぎりぎり収録である。もっといれたい、いれるべき曲はあるのだろうけど、とりあえず今年はこれで満足。
01 Heartbeat (Heart Beat_'94)
02 Rap the World (Heart Beat_'94)
03 Triste (Heart Beat_'94)
04 Lulu (Heart Beat_'94)
05 High Tide (Heart Beat_'94)
06 You Do Me (single '89)
07 AMORE (Beauty '89)
08 Free Trading (Neo Geo '87)
09 After All (Neo Geo '87)
10 Same Dream, Same Destination (Sweet Revenge_'94)
11 Psychedelic Afternoon (Sweet Revenge_'94)
12 Anna (Sweet Revenge_'94)
13 Interruptions (Sweet Revenge_'94)
14 Sayonara (Heart Beat_'94)
15 Sweet Illusion (Summer Nurves_'79)
16 Neuronian Network (Summer Nurves_'79)
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