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GRP CHRISTMAS COLLECTION vol.3

2008年11月27日 20時43分12秒 | JAZZ-Fusion
 3年前の今頃にここにも書いたのだが、「GRP CHRISTMAS COLLECTION vol.1」というアルバムは、個人的に数あるジャズ系のクリスマス・コンピレーションでもほとんど決定盤と思っているアルバムである。あの仕上がりからすれば当然だろうが、私だけではなくきっと一般的にもこのアルバムは受けがよかったのだろう、これが出た翌年だったか柳の下のなんとやらで、さっそく「Vol.2」も出しているのだが、さすがにあの豪華絢爛だったVol.1に比べてしまうと、集ったアーティストといい、選曲といい、いささか落ち穂拾いみたいなところがないでもないアルバムになってしまっていたので、まさかVol.3はないと勝手に思っていたのだが、ご覧のとおり実は出ていたのである。先日、某アマゾンでこれの中古盤が1000円以下の価格で出品されていたのを発見したので、すかさず購入したものだが、もちろん今聴いているところである。

 なにせ14年も前のアルバムになってしまったが、ムード的にはVol.1の時と同じスムース・ジャズをベースした、豪華でおしゃれなクリスマス・アルバムではある。ただ、今回はそうそう初登場のアーティストがそろえられなかったのか、トム・スコット、デビッド・ベノワ、ダイアン・シューア、デイブ・グルーシンと再登場組が多いし、曲もかなりけっこう通好みので、全体としてはVol.2以上に地味な仕上がりになってしまっている。今回初登場のアーティストとしては、まず2曲目のBBキングがブルージーに決める「Merry Christmas, Baby」、ラムゼイ・ルイスがGRP路線を忠実に敷衍したムードでおしゃれに仕上げた「Hark! The Herald Angels Sing」 、イエロージャケッツがテクニカルなニューヨーク・フュージョン風に演奏した「Go Tell It on the Mountain」あたりが目立つところ。セルジオ・アルバトーレとキム・ベンシルははじめて聴く人だが、前者はムーディーなピアノとアコスティックなパースペクティブが気持ちよく、後者は打ち込みを多用したけっこう賑々しいひとりパフォーマンスである。あと、これも初登場、大ベテランのビリー・テイラーはトリオ編成でオーソドックスなスタイルだ

 リピーター組としては、Vol.1で「Have Yourself a Merry Little Christmas」ほ絢爛に演奏したトム・スコットが今回はトップで登場するものの、曲は知らないし演奏はカリプソ風でちょっと肩すかし気味、ダイアン・シューアは今回も貫禄十分で先行するBBキングに十分渡り合っている。デビッド・ベノワとデイブ・グルーシンは常なるペースで押し切っているというところか....。そんな訳で、このアルバム、そりゃ、もちろん凡百のクリスマス・アルバムに比べれば、依然としてGRPらしく豪華でセンスの良いスムース・ジャズ仕立てのクリスマス・コンピレーションになっていることは間違いないのだけれど、やはり全体に地味、新味にかけるというが正直なところである。

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