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伊福部昭 ビルマの竪琴 (Soundtrack)

2006年02月23日 00時31分40秒 | サウンドトラック
 先生の映画音楽は多数のサントラが出ていますが、特撮関係の作品は1作品=1アルバム単位で出ているものも多いものの、一般映画となるとシリーズ物の一貫としてダイジェスト収録、企画が複数のレコード会社から出されていることが影響なのか、同じ作品が分散していることが多いのは、いかにも惜しまれます。贅沢な望みかもしれませんが、どこかのレコード会社で先生追悼企画として、もう少しきっちりと筋の通った伊福部昭映画音楽選集でもやってもらえんでしょうか。

 例えば「ビルマの竪琴」ですが、私のもっているCDだと収録曲が見事に2枚に分散しています。とっかえひっかえ聴けばいいでしょうが、それぞれ抜粋された曲が入り組んでいるために、仮にこっちを聴いたから、次はこっち....という形で聴いたとしても、映画に登場した順番とは全く違う形になってしまうから、どうも居心地が悪い。そういう訳なので、先ほど2枚のCDに分散している「ビルマの竪琴」と「女中っ子」の音楽をリッピングして、ひとつのトラックにまとまったものは、波形編集ソフトで元の形で切り分けて、改めて映画の順番にそった形で再構成し、それをCDに焼くという作業をしてみました。けっこう面倒でしたが、これでようやく両作品の音楽が心安らかに聴けるようになったという感じです(もっとも、どちらも全曲の半分にも満たないマテリアルでの話ではあるんですけど)。

 この2作品には、有名なレクイエムの旋律が使われています。特撮映画ファンには第一作のゴジラで、芹沢がゴジラととも海底に没する場面その他で使われた、荘重で身を切られるような悲しみに満ちた音楽ですが、これが「ビルマの竪琴」にはメインタイトルで使用され、「女中っ子」ではラストで使われています。個人的にはレイクエム的であると同時に「自己犠牲のテーマ」と呼びたいような気もするこの旋律は、やはり先生の傑作だと常々思っていたものの、先の理由であまりきちんと聴けた試しがなかったので、手間はかかりましたが、これからは安心してこの旋律を楽しめます。
 でも本当にどこかのレコード会社さん、企画してくれないかなぁ>決定版「伊福部昭映画音楽全集」。

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