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すぎやまこういち/交響組曲「ドラゴンクエストV」(都響版)

2010年01月11日 23時59分30秒 | サウンドトラック
 FFXIをお休みして、最近はもっぱらDSとPS3でゲームを楽しんでいるところなのは、ここにもあれこれ書いているところだろうけれど、今やっている「Wizardry 生命の楔」もそろそろ後半に差し掛かってきたところであり、次は何をやろうかと考えているところだ。そこでいつも思うのは、「そういえば、ドラクエ9ってやってなかったよな」ということ。発売当初は「DS持ってねーから、今度のはオレには関係ないや」などとも思っていたのだが、いつの間にかDSを購入して、毎日のようにこの小さなキカイでゲームをやっているのだから、ソフトさえ買い込んでくれば、ドラクエ9はいつでも出来るのだ(当たり前である)。そんな訳で、やはりWizardry系の殺伐としたものばかりやっていると、たまには童心にもどって(とはいえ、最初のドラクエをやっとき、私は既に20代中盤だったけれど-笑)、ドラクエみたいな世界が懐かしくなってきたりもする訳だ。

 そんな訳で、久しぶりのドラクエの音楽をひっぱり出してきた。ドラクエといえば、すぎやまこういち氏の音楽も大きな魅力であり、その様々なボキャブラリーを縦横に駆使した情報量の豊富さに裏打ちされた箱庭的ファンタジーに日本的なほのぼの感がプラスされたその音楽は、日本のサウンドトラック史上の傑作として評価していいと思う。そんなドラクエの音楽で、私が好きなのはやはり「天空の花嫁」である。ゲーム自体の出来が非常に良かったということもあるだろうが、「街角のメロディ」に始まる街の組曲で次々に登場するなんとも可愛らしい生き生きとした音楽、「愛の旋律」の甘酸っぱくほんのり陶酔的なムード、「空飛ぶ絨毯~大海原へ」の爽やかなファンタジー(ストラヴィスキーの「火の鳥」を拝借したみたいなブリッジを経て演奏される「大海原へ」は最高!) 。「洞窟に魔物の影が」に始まるダンジョン組曲はたゆとうような不安感が実にいいムードを演出している。「戦火を交えて」はすぎやし氏の作ったバトル・シーンの傑作。バッハ風な「天空城」、シュトラウス風な「結婚ワルツ」も楽しく、全編に渡って印象的な音楽が続くのがいい。

 演奏だが、一番慣れ親しんだN響によるものを聴いた後、今度はロンドンフィルが演奏したものを聴きたくなったのだが、どうやらこれは購入していないらしく見あたらなかったのだが、そのかわりといってはなんだが、最新の東京都交響楽団によるものが未開封のまま出てきたので、いまそちらを聴いているところである。聴いた感じとしては、けっこうN響に近いスリムな演奏で、さらさらとした水彩画のようなサウンドなのは、やはり日本のオケならではの感覚という感じだ(録音もあるかもしれないが)。どちらかといえば、ロンドン・フィルの油絵みたいな太いサウンドが聴きたかったのだが、こちらは録音のクリアさもあいまって別の良さがある。ちなみに、演奏のリズム感みたいなものは、収録時期の違いというのも無視できないが、非常にシャープで縦割りのきっちり感は歴代随一という感じだろう。

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