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MECO/Star Wars & Galactic Fank

2010年07月30日 23時27分31秒 | サウンドトラック
 70年代終わり頃、当時の日本は-世界的にだろうが-、「サタデイナイト・フィーバー」に象徴される空前のディスコ・ブームに沸いていた。音楽的にもディスコ・ミュージックと称される代物は、まさに粗製濫造という他はない状態で次々に制作されたが、そんな中である種の流行ともなっていたのが、既成曲をメドレーで繋げてダンスフロア向けの長尺曲として制作された「ノンストップ・ディスコメドレー」だ。
 当時、20代が終わりかけていた私は、エルトン・ジョンの「ヴィクティム・オブ・ラブ」だとか、ドナ・サマーの「マッカーサー組曲」を筆頭に、そうした「ノンストップ・ディスコメドレー」の類をけっこう愛聴していたのだが、その中でもとりわけ聴きまくっていたのが、ミーコの「スターウォーズ・メドレー」である。

 ミーコといえば、様々なテーマで有名曲をノンストップ・ディスコメドレーとしてまと上げる音楽職人として、「未知との遭遇」「スタートレック」「オズの魔法使い」「スターウォーズ/帝国の逆襲」などなど様々なディスコ物を乱発したが(ちなみにディスコ・ブームが去ってからも、しぶとく生き残り「フックト・オン・シリーズ」も手がけたりしている)、なんといってもこれが出世作であった。
 内容的にはジョン・ウィリアムスが作った「スターウォーズ」の第1作の音楽から、その聴きどころとなっている音楽を約17分にまとめたもので、とにかく劇中の有名な旋律がディスコ&フュージョン風なアレンジで(ついでに劇中の効果音をそのまま使っていた)、映画自体の晴れがましい雰囲気を良く残しつつ、実に調子のいいディスコ・メドレーとして再構成していたのが受けに受けて、この手のものとしては、かなりのヒットを記録したのだった。私などFMでエアチェックしたカセットを、一体何回聴いたことか知れないくらいだ。

 ともかく、その刹那的というにはあまりに巧緻なアレンジしているのが今聴いても実に素晴らしいものがあり、「王女のテーマ」や「酒場のバンド」などがこのメドレーに実に良いアクセントに繋げられているのはお見事というしかない。演奏陣はドラムはA.シュウーツバーグ、S.ガッド、ベースはA.ジャクソン、M.ミラー、ギターはD.スピノザ、J.トロペイなどなどけっこう豪華で、彼らにとってはやっつけ仕事だったことは、想像に難くないが、さすがに練達の面々だけあって、なるほどの安定感だ。
 なお、フィルアップに収録された「Galactic Fank」は、CTIサウンドでダブっぽいリズムの実験をしてみました的な意味不明な曲。残りは「スター・ウォーズ」のシングル・ヴァージョンであるが、これはやはりおまけというしかない。17分の「スター・ウォーズ・メドレー」のみ聴くべきアルバムといえるだろう。あぁ、なんだか他のアルバム、特にアルバム全体がメドレーになった「オズの魔法使い」が聴きたくなってきた。

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