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MAHAVISHNU ORCHESTRA/Visions of the Emerald Beyond

2005年11月02日 21時15分33秒 | JAZZ-Fusion
 先日取り上げた「黙示録」に続く1975年の作品で、邦題は確か「エメラルドの幻影」、当時、これを購入しておらず、なんらかの機会に聴いたという記憶もないので、多分、はじめて聴く作品ということになる。一聴した印象としては、随所にコーラス隊やプラス・セクションなどを配し、キャッチーなフレーズやリズム・パターンなども取り入れるなどして、ずいぶんポップ....というか聴きやすさのようなものを配慮しているな....という印象。まぁ、こういう傾向はマハビシュヌに限らず、ジャズはおろかロックの方でも、概ね70年代後半から急速に強まっていく、時代的な流れとでもいうべきものなので、マハビシュヌもその例外ではなかったというところだろう。

 あと、気が付くのはブラスの他に弦楽器を数人が入って、ブラス共々前作のオーケストラとの共演の余韻のようなものが感じられる点や短い曲を組曲のようにつないでひとつの大作として構成しているあたりも、本作の特徴としてあげられるとと思う。いずれにしても、そういった様々な過渡期的な要素が入り交じったせいど、どうも焦点が定まらないというか、いささか求心力のようなものが後退してしまったいるような気がしないでもない。あすこが凄い、ここがおもしろいとはいえるが、アルバムとしてのまとまりはいまひとつといったところなのだ。この傾向は特に旧A面にラインナップされている曲に強い。その意味ではこのアルバムの聴きどころは、やはりほとんど組曲の構成された旧B面を使いきった7曲といったところだろうか、こちらはマハビシュヌらしい壮絶な緊張感だとかゴリゴリなインタープレイが、山あり谷ありの構成の中でほどよく配置されていてけだし聴き物になっている。ジャン・リュック・ポンティのヴァイオリンも凄まじい。 

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