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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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ヘンリー・マンシーニ/アルティメット・ピンク・パンサー

2005年02月07日 22時12分09秒 | サウンドトラック
 ピーター・セラーズ主演、ブレーク・エドワーズ監督、音楽はヘンリー・マンシーニという布陣で、計6本(もあったんですね)作られた、ご存じ「ピンク・パンサー」シリーズの音楽からベスト選曲で構成されたコンピレーションです。
 ブレーク・エドワーズとマンシーニは相性が良いらしく、これらの作品の他にも、あまりといえばあまりにも有名な「酒とバラの日々」とか「ティファニーで朝食を」とかあるワケですが、私はエドワーズの監督作品というと、あのスラップスティック風味というか騒々しいドタバタ感がきらいで、どれもほとんど楽しめためしがないという人間なので、「ピンク・パンサー」シリーズもたいていは見ているはずですが、ほとんど記憶にありません。

 そんなワケなので、このシリーズ、マンシーニの音楽は大好きなのですが、シリーズ1枚、1枚をそろえる気もなれなかったので(しばらく前に出たマンシーニ・ボックスでも2作目以降の作品は冷遇されてましたし)、こういうアルバムは私にとっては朗報です。

 特にうれしかったのは、もう20年ぶりにくらいなると思いますが、久々に「ピンク・パンサー3のテーマ」が聴けたこと。例の「ピンク・パンサーのテーマ」にのって、パロディ的に「ヒッチコック劇場」だの「雨に歌えば」、「サウンド・オブ・ミュージック」あたりが出てくるのが楽しくて、パロディ好きの私としては昔から大好きな曲だったんですが、やっと聴くことができました。ついでにコーラスをフィーチャーして、これぞマンシーニ節という感じの、ビューティフルな「偉大な贈り物」を聴いたのも、20年ぶりくらいになると思います。当時はマンシーニがアコピでなくエレピを弾いているのに、モダンが印象を持ったものですが、今、聴くとフュージョン全盛期だった時代のムードを感じさせました。同じく「アンティル・ユー・ラブ・ミー」も同様。「4」の「香港の花火」や「クルーゾー警部のテーマ」あたりの曲も、「そういやぁ、こんな曲もあったよなぁ」って、懐かしかったです。できれば、ディスコのリズムであのテーマを痛快に演奏した「ピンク・パンサー4のテーマ」も聴きたかったところですが、まぁ、これだけ聴かせてくれれば、贅沢はいえません。


 それにしても、マンシーニって奥が深いです。僕は映画マニアだった、70~80年代はもっぱらイタリア的旋律美みたいな評価が定着していましたし、90年代は「ビーターガン」等に代表されるジャジーで、ダイナミックな音楽がもっぱら再評価されていたような気がします。一方、現在はというと、歴代のマンシーニのサントラ盤では一番地味なところに置かれていた、シングル・トーンのピアノ、優雅なストリングスをフィーチャーしたカクテル風におしゃれな諸曲がウケでいるみたいです。まっ、それだけ音楽の懐が広いということなんでしょうけど、そのうち「ハタリ」みたいなマンシーニの行進曲調のものが異常にウケまくったりする時代が来るのかなと思ったりすると楽しいです。

PS:マンシーニで個人的に一番再発してもらいたいのは、ジャクリーン・ビセットが主演した「シェフ殿、ご用心」だなぁ。わくわくするようなテーマと「ナターシャのテーマ」がもう一度聴きたいっす。

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3 コメント

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はじめまして (SuperBowl)
2005-02-09 04:45:31
どうも初めまして

つい最近、ブログをはじめたものですが

当初はトラックバックをいっぱいしようなんていきがってたんですが

そもそもブログもおのれ自身もまだまだ薄っぺらだなと気が付き

とりあえず、ブログ検索に好きな単語をいれてみて彷徨ってみたのでした

「マンシーニ」という単語を入れ、セリエAをかいくぐってたどりついたのがこちらです

映画音楽にお詳しそうで…

こんなCDが出てたのですね

最近、テレビでもなぜかアニメをみかけたりするなぁと思っていたら

ピーセラの映画をやるそうで

ココリコの田中がピーセラファンとは知りませんでした(笑)

これにはいってる「今宵楽しく」は歌モノのほうでしょうか?

前にマンシーニのBOXセットを買ったらインストしかはいっていなかったのでがっかりしました

ピンクパンサーシリーズの曲では「今宵楽しく」はもちろん、「ピンクパンサー2」にはいっている「サマーイングスタード」や「華麗なる贈り物」が好きですね。

他にマンシーニの曲では、「いつも二人で」や「華麗なるヒコーキ野郎のマーチ」が好きです。

マーチといえば「遠すぎた橋」のサントラはマンシーニと同じくらい好きです。あとジョン・ウィリアムスのミッドウェイマーチも捨てがたいです。

 余談ですが、「いつも二人で」は、タイトルデザインとかも美しいですが、今、見るとオードリーが煙草スパスパやって気になっちゃいますね。

 そして、偶然にも「私を愛したスパイ」を紹介なさっている!

007シリーズの主題歌でいちばん好きです。ボンドはコネリーのほうが好きですが主題歌はこれが一番ですね。というか007シリーズで最後の映画音楽らしい主題歌といえるのではないでしょうか?

 その後は007に限らずロックのタイアップコンピレーションみたいな感じでサントラもつまらなくなってしまった気がします。007といえばおとついのスーパーボウルのハーフタイムショーでポールが「死ぬのは奴らだ」を演奏していましたが、あれはロックの曲として単体ではいいですけど007っぽくないですね…って思うのは私だけですかね。ちなみに「私を愛したスパイ」はアナログ盤で持ってます(苦笑)。

 そんなわけで長々とお邪魔してしまいましたが、今後も拝見させていただきたいと思います。でわでわ<(_ _)>

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マンシーニと007 (webern)
2005-02-13 18:58:04


 SuperBowlさん、コメントありがとうござます。



 「アルティメット・ピンク・パンサー」に入っている「今宵楽しく」はコーラスをフィーチャーしているヴァージョンですよ。今から十数年前、未だーマンシーニが存命の頃、エリック・カンゼル指揮のマンシーニ・ベストみたいなアルバムがテラークという優秀録音を売りにしたレーベルから出たことあるんですが、他の曲ではちゃんとコーラスを起用しておきながら、「今宵楽しく」はインスト版で、ずいぶんがっかりした覚えがありましたので、考えてみれば、コーラス版「今宵楽しく」ってのもずいぶん久とぶりに聴いたこととなりますね~。この曲のエレガントな賑々しさって妙にいいですよね。大好きです。



 あと007ですが、確かに主題曲はデュラン・デュランとa-haがやっていた頃は違和感ありましたよね。「リビング・デイライツ」なんてシリーズ中でもけっこう好きな作品ですけど、主題歌が鳴ると「なんでここでお子様ポップスになっちまうのよ~」と、俄然萎えてしいます。まっ、これは私がオッサンだからかもしれませんが(笑)。



 ところで、007シリーズはしばらく前にボーナス・トラック満載のリマスター盤が出たんですけど、「私を愛したスパイ」はボーナス曲ないようでがっかりしました。あのヘリとロータス・エスプリのおっかけっこのシーンの音楽とか、エンド・タイトルでカーリー・サイモンのヴォーカルに先行して現れる水兵さんが歌う「ノーバディ・ダズ・イット・ベター」とかサントラに収録されてない曲でもおもしろそうなのけっこう映画では聴こえていたんですが....。





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あ、どうもです (SuperBowl)
2005-02-13 23:30:13
 うちのブログにもいらしていただきましてありがとうございます。なんかコメントからおみうけするに、すごい枚数のコレクションをもっていらっしゃるのでは?

 そうですか、「今宵楽しく」が歌versionなら買ってみようかと思います。情報ありがとうございます。映画音楽で密かに、CD化されていたら欲しいなぁと思っているのは「闘うパンチョビラ」と「ダブ」なんですがいまのところ見つかってません。

 007のロック化と共になじめなかったのはディズニーアニメ主題歌のブラコン化。よくよく考えたらディズニー映画そのものは好きでもなんでもないので、はなはだ勝手な意見なんですが(笑)

 そんなわけで今後ともよろしくお願い致します。
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