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JOHN WILLIAMS / Superman The Movie

2005年03月17日 00時27分35秒 | サウンドトラック
 さすがにアメリカは映画大国だけあって、サントラ専門に発売しているレーベルがいくつもありますが、その中でもやはり大手といえばvarese sarabandeでしょうか。このレーベルの凄い点は、通常の新作のサントラの発売や名作の復刻はもちろんですが、元音源がみつからない作品や音が貧弱な作品のサントラ等、場合によっては比較的近年の作品まで再録音を様々な形でやってしまう点です。

 このアルバムもそうした一枚で、ターゲットになったのは、かの「スーパーマン」です。同レーベルでは歴代スーパーマン関係の音楽を集めた「Superman: The Ultimate Collection」というアンソロジーも出していますが、こちらは音楽をジョン・ウィリアムスが担当した1978年の作品のスコアを元にしたものです。この作品にはもちろん立派なオリジナル・サウンドトラック盤が存在する訳ですが、残念ながらあのアルバムは、メイン・タイトルが編集されていたり、肝心な曲が収録されていなかったりと、いろいろ不満があったものですから、そのあたりの欲求不満を解消すべく、完全版を目論んで再録音されたのがこれという訳です。

 この完全版で、なんといってもうれしかったのはファンが待望していたのがメインタイトルの完全版が実現したこと。映画ではファンファーレの後、デイリープラネット社を紹介するモノクロ映像と少年のナレーションが入って、こからそおもむろにメインタイトルに移行していった訳ですが、サントラに入っているヴァージョンや各種ポップス・オーケストラが演奏しているのは、この部分が短縮されているもので、このアルバムは購入して一聴した時は、「これだ、これだ」と大喜びしたものです。
 また、スーパーマンの地球の育て親ジョナサンの亡くなるシーンのしっとりとした音楽(これは続く「リービング・ホーム」と絶対続けて聴くべき)やロイス・レインが遭遇するヘリコプター事故の救出シーン(スーパーマンが初お目見えするシーンでもある)の、スリリングな音楽がサントラには収録されていなかったのはいかにも不可解でしたが、ここではきっちりとの演奏されていて、溜飲さがりまくりでした。
 おまけに、音質的にはオリジナルを完全に上回ったとしか思えない、ホールトーン豊かな優秀録音だった訳で(本家はややデッドで乾き気味な音だった)、わたし的にこれはもう完璧なアルバムでした。

 そんな訳で、サントラ・マニアの私にはvarese sarabandeというのは大変ありがたいレーベルです。ジョン・ウィリアムスではこれの他にも「ジョーズ」でお世話になりましたし、エーリッヒ・コルンゴールドやバーナード・ハーマンについては数知れず、他にも「エイリアン3部作」や「アレックス・ノース版2001年」などうれしくなるようなアルバムを沢山だしているのて、これからも注目したいレーベルのひとつです。


※ ちなみに「スーパーマン」のサントラは、2000年にライノから前述の不満点を全て解消した「本当に完全なサウンドトラック盤」が出ましたので、現在、varese sarabandeのスコア盤のアドバンテージは音質のみになってしまっています(涙)。
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