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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

JOHN LENNON / Menlove Ave.

2006年08月26日 22時26分37秒 | Beatles
 一ヶ月ほど前に読んだ中山康樹氏による「ジョン・レノンを聴け!」という本は、「ジョンはシャウトが凄かったから天才だった」って要旨がなかなか痛快な一冊だった。おかげて僕は久しぶりに4枚組レノンボックスをひっぱり出してきて、彼の作品をクロノジカルに聴いたりもする羽目になったのだけれど、かの本を読みつつジョンの音楽を聴き、気になって仕方なかったのがこれなのである。アマゾンで買おうか、中古を漁るか、しばらく考えいたところ、先ほどたまたま仕事帰りにディスク・ユニオンによったら、ジョン・レノンのコーナーにげなくこれがおいてあったので、勇んで購入してきて、現在聴いているところだ。

 このアルバムは彼の死語発掘された一種のレア音源集といえるもので、前半がフィル・スペクターと作ったといういわくつきの「Rock 'n' Roll」からのもので、後半が「Walls and Bridges」のリハーサル・テイクになっている。で、中山氏はこの後者の方をやたらと持ち上げているのである。要するにオリジナル・テイクはオーバー・プロデュースであり、ここに収録されたテイクの方がはるかにジョンらしい、ある意味74年版「ジョンの魂」みたい仕上がり....みたいなことが書いてあったと思うが、そうまでいうなら、聴いてみたいと思うのは人情だろう。
 実際、前半の5曲は、案の定、スペクターのプロデュースが裏目に出て、没になるのも当然という感じの、騒々しいだけの出来であった。お目当ての後半はもう少しリハーサルもしくは弾き語りみたいな仕上がりかと思っていたら、概ねきちんとバンドでやっているし、基本的なアレンジもほぼできあがっているので、もう少しジョンの裸のジョンの叫びみたいなシリアスさものを期待した当方としては、ある意味聴きやす過ぎるというか、正直いって拍子抜けだった感もなくはない。

 74年のジョンは60年代のジョンとは当然違っていたし、70年のとんがったジョンでもなかった。「Walls and Bridges」で聴けるなにやら穏やかで角のとれたジョンはここでも同様である。決してあのアルバムがオーバー・プロデュースだからできあがったイメージではないということだ。ん?、そんなこと当たり前??、失礼しました。
コメント
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