昨日とりあげた「海風とジョビンの午後」から5年後の作品。たしか両作品の間にもうひとつピアノ・トリオ・ベースの作品(「Everything I Love」)があったはずですが、あれは確か聴いていません。おそらく、「海風とジョビンの午後」があんまりおもしろくなかったので、彼女に対する興味を失ってしまったんでしょうね。実際、あの作品以降、再び彼女の作品を購入するのは、昨年の「ドリーマー」ですから、長いことご無沙汰だった訳です。ともあれ、この作品は「ドリーマー」仕上がりがとも良かったもので、同じ頃購入しておいたものです。今日やっと聴きました。
この作品から彼女はBMGに移籍していますが、それが関係しているのかどうか、全体としては非常にコンテンポラリーな出来となっています。基本的にはジョーイ・バロン、マーク・ジョンソンを擁したピアノ・トリオがベースになっていますが、冒頭はハウス風な8ビートから始まりますし、大半の曲に入っているボーカルも時にマルチ録音してひとりコーラス隊に挑戦してみたりと、随所にモダンなタッチが聴かれます。ただ、このアルバムでのボーカルは、歌物なのか、ボーカルを楽器に見立てたインストなのか、アレンジ面で彼女も思いあぐねているところもあるようで、ちょっと中途半端になってしまったところが散見するのが、残念です。また、後半には何故か新主流派風な管楽器をフィーチャーした王道ジャズ風もあり、多彩といえば多彩なのですが、やはりとっちらかった印象はぬぐい去れないといったところでしょう。
結局、このアルバムで一番良かったのは、スキャット・ボーカルがフィーチャーされものや、品の良い4ビートでもってやや物憂げに演奏される従来路線の曲ばかりというは、とち寂しいところではありますね。思うにいろいろ試行錯誤している時期だったのかもしれませんが。
この作品から彼女はBMGに移籍していますが、それが関係しているのかどうか、全体としては非常にコンテンポラリーな出来となっています。基本的にはジョーイ・バロン、マーク・ジョンソンを擁したピアノ・トリオがベースになっていますが、冒頭はハウス風な8ビートから始まりますし、大半の曲に入っているボーカルも時にマルチ録音してひとりコーラス隊に挑戦してみたりと、随所にモダンなタッチが聴かれます。ただ、このアルバムでのボーカルは、歌物なのか、ボーカルを楽器に見立てたインストなのか、アレンジ面で彼女も思いあぐねているところもあるようで、ちょっと中途半端になってしまったところが散見するのが、残念です。また、後半には何故か新主流派風な管楽器をフィーチャーした王道ジャズ風もあり、多彩といえば多彩なのですが、やはりとっちらかった印象はぬぐい去れないといったところでしょう。
結局、このアルバムで一番良かったのは、スキャット・ボーカルがフィーチャーされものや、品の良い4ビートでもってやや物憂げに演奏される従来路線の曲ばかりというは、とち寂しいところではありますね。思うにいろいろ試行錯誤している時期だったのかもしれませんが。