昔から気になっていたジャケですが、そろそろこういうのを買って聴く年だろうと(笑)、購入してきました。リー・ワイリーっていうと、なんとなく昔から「ジャズ・ヴォーカルの麗人」みたいなイメージありましたけど、実際の音楽を聴いてみると、楚々というよりも、ハスキー・ヴォイスに加え、独特なヴィブラートが「酸いも甘いもかかみ分けた、粋なお姉様」みたいな感じを誘います。こんな声だったか!>リー・ワイリー。
ただ、私はハスキー系の女性ヴォーカルって、決して嫌いな訳ではないんですけど、どうも好きになるまでに時間がかかる性質らしく、アニタ・オデイとかヘレン・メリルなんてところは良いとか悪いとか思う以前に、あのクセに慣れるのが時間かかった記憶があります(ダイアナ・クラールも好きなるまで、いったい何枚アルバム買ったことか-笑)。なもので、何度か聴き込んでみないことには、この人の声、好きなのか嫌いなのかわかんない....ってのが正直なところ。知らない曲も多いことだし。
バックはピアノ・トリオ+トランペット、曲によっては小規模なストリングスが付きます。録音は50年代初頭らしいですが、雰囲気的には明らかに40年代風。ジャズ・ヴォーカルが大いに受けている昨今でも、この雰囲気はノスタルジックさを超えて、ある種アルカイックな風情すら漂いますね。