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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

ジョン・バリー/フォロー・ミー

2005年03月06日 23時51分08秒 | サウンドトラック
 「落ちた偶像」「第三の男」の名匠、キャロル・リード最後の作品。確か70年年代のごくごくはじめ頃の作品だったと思います。主演はミア・ファーロウとトポルで、お話はこういうところに文章として書いてしまうと、なんかアホみたいな筋書きの「夫婦仲の復活劇」でして、その薄味さ故に「あのキャロル・リードも、もうよれよれだね」とか当時は酷評されたようですが、そのファンタジックさ故に、個人的には大好きな映画です。

 僕はこれをTVでしか観ていないんですど、最初の時より、2回目、3回目の方が良くって、多分、3回目くらいで「オレ的名画」に定着した記憶があります。この作品、ミア・ファーロウというエキセントリックなキャラあってこその設定、筋という気もしますが、ユーモラスなトポルが良かったです。とにかく、ふたりのおかげで、おかしな尾行劇もロンドンの風景も、ファンタスティックな物語へと昇華したと思います。

 あと、極めつきなのが、その音楽。007のジョン・バリーが担当した訳ですが、あのさざ波みたいな前奏と、コーラス・テーマを聴くと、それだけで思わず涙ぐんでしまいそうなリリカルな名曲で、サントラでも大半の曲がこれのヴァリエーションで構成されていたような記憶があります。ジョン・バリーといったら、なんといっても007が有名ですけど、基本的にはこういうリリカルな曲の方が性に合っていたんじゃないですかね。

 ちなみに写真は、"WALKABOUT"という作品と2in1でCD化された時のものです。これを買い逃したのは痛恨の一語ですが(笑)、早いところ、どこかで単独のフル・アルバムとしてCD化してくれないもんでしょうか。とりあえず、ん年ぶりにレコードでもひっぱりだすとしますか。


PS:それにしても、今時こんな映画作ったら、どこぞのうさんくさい人権団体が出てきて、「ストーカーを奨励してる」だの「個人の秘密が....」なんぞと、興ざめなクレームを出してきたりするんだろうなぁ。(苦笑)
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私の愛機 [2] JBL STUDIO MONITOR 4344MkII (Speaker)

2005年03月06日 13時14分55秒 | PC+AUDIO
 このスピーカーには苦労しました。JBLのスピーカーはじゃじゃ馬で手なずけるのに苦労するとはよくいわれることですが、まさに身をもって体験したというところです。

 これの前に私は、B&WのMatrix801というスピーカーを使っていたのですが、スピーカーの王者たるJBLも一度は使ってみたいという欲求から、Matrix801の音に特に不満を感じていた訳でもないのに、ほとんど気まぐれみたいな成り行きでこの4344mkIIにスウィッチしたのです。2002年の夏のことでした。大汗かきながらセッティングし、胸ときめかせながら聴いたのですが、一聴して愕然、なにせ音に立体感がない、低音はペラペラ、乾いて潤いがない高域と、「なんだよ、JBLってこんな情けねぇ音だったのか。あぁ、オレはなんでこんもの買っちまんだ」みたいな独り言を何回もつぶやき、しばらくは後悔の嵐でした。

 ところが、それから数ヶ月後、11月頃からですかね。俄然音が良くなってきたんです。こんなデカいスピーカーはおいそれと動かせませんから、この数ヶ月の間、細かいチューニングしたくらいで、そんなにドラスティックなチューニングは施してませんから、どう考えてもエージングの効果が出てきたとしか思えない。でも、私の場合、これをを中古で買いましたから、エージングなど基本的に終了していたとハズで、なぜそうなったのか、今もって謎です。(まぁ、中古でもエージング効果はあるとおっしゃる方もいますが....)

 ともあれ、3ヶ月目にして、音のキレ、低音の量感、ヴォーカルのリアルさみたいなところが、なんともうれしくなるくらいに向上したものですから、調子にのって同社のスーパー・ツイーターを購入したところ、これがまた効果抜群。繊細さ、透明感が一挙に増して、この時点でよーやく、私的には前機種のMatrix801並のレベルになったと納得し、自宅の狭い部屋だとまるで、畳を立てかけたように見える巨大なスピーカーに愛着を感じるようになったのでした。

 以降、これを愛聴しております。やはりJBLは楽器音のリアルさや時に攻撃的とさえ思える音のせり出し方がサイコーで、誰もがいうとおり、ジャズやロックなんかは抜群のノリで再生します。ただ、クラシック、特にホール・トーンをまるごと収録したようなソースだと、B&Wの立体感を体験してしまった者としては、やや物足りなさを感じないでもないので、そのあたりはアンプやCDPのキャラで補って、ケーブルで微調整してるという感じですかね。特にケーブルはあれこれ替えては、あすこが出た、ここが引っ込んだと悩みまくりました。いったい何本とりかえたことか。

 そんな訳で、我が家の4344mkIIがクラシックでもとりあえずそこそこのバランスで鳴るまで、半年ほどかかりました。本当に苦労しました。今にして思えば、その時にケーブルをMITに替えていれば、話は一挙に解決だったのかもしれませんが、思えば、当時の私はたかだかケーブルに10万以上出す気になどとてもならないという、まだまだ正常な思考回路を有していたんですね(笑)。どっちが幸福だったのか....。


PS:考えてみると、私がラックスのアンプやCDPが好きなのは、スピーカーがJBLだからかもしれんなぁ。

◆ Wayback Machine にアーカイブされた、在りし日(1998年)のJBL Studio Monitor 4344MkIIの紹介ページ ◆
コメント (3)
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ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ / BECAUSE OF YOU

2005年03月06日 00時15分00秒 | JAZZ-Piano Trio
 ウラジミール・シャフラノフと並ぶ「澤野工房の顔」ヨス・ヴァン・ビースト、93年のデビュウ作です。 シャフラノフが澤野工房の動の面を代表しているとすると、ヴァン・ビーストは静の面をよく表している人で、奥方のヴォーカルをフィーチャーしたアルバムも含めれば、既に5枚のアルバムを澤野工房からリリースしています。

 ジャズという音楽に何を求めるか、これはもう人それぞれだとは思いますが、澤野工房の場合、ジャズに都会的洗練とリラクゼーションを求める人向けの作品を発掘したり制作しているんでしょうね。このアルバムは多分その線で発掘されたものと思いますが、まさに澤野工房にために制作されたかのような、都会的洗練とリラクゼーションが横溢した作品に仕上がってます。

 ヴァン・ビーストのピアノは、原曲をあまりひねらずエレガントな歌い回すあたりや粒だちが揃ったキレイなタッチという点で、個人的には「この人、オランダのハンク・ジョーンズだよなぁ」などと思ったりするのですが(笑)、そういう人だけに、1曲目の「ワット・アー・ユー・ドゥーイング....」、3曲目の「いそしぎ」、6曲目の「酒とバラの日々」といった映画音楽絡みのメロディアスな曲の演奏がなんともいえなく良かったですし、ビートルズとジョビンの曲をメドレーにした10曲目もおもしろかったです。

 そんな訳で、これは最高のBGMジャズですね。ショップやショット・バーなんかで、さりげなく流していると、何人かの客が店員に向かって「コレ、なんですか?」と、必ず聞いてくるようなタイプの音楽ですね。
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