Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

PARIS / Big Town 2061

2005年03月03日 21時00分00秒 | ROCK-POP
 plectristさんがやっておられる「ギターな毎日」というブログの記事を読んで、なんか急に聴きたくなったもんで、自宅のCDラックを探したところ、購入した記憶はほとんどなかったものの、意外にもありました。手にとってみるとリスマター盤、おまけに未開封!、どうりで記憶が薄いわけだ(笑)。

 この「ピック・タウン2061」は、ボブ・ウェルチがフリードウッド・マック脱退後、結成したハードロック・バンド、パリスの2作目になります。パリスのデビュウ作は、渋谷陽一が「これぞ新しいハード・ロック!」みたいな感じで、大絶賛しオンエアしまくったおかげで、日本のロック・ファンにはかなり有名になりましたが、この2作目では、第1作でやったツェッペリン・クローンみたいなスタイルを大幅に後退させ、フリードウッド・マック時代からのボブ・ウェルチ本来のスタイルに戻ってしまったせいか、日本でさえあまり話題にならなったように記憶しています。

 で、今、数年ぶりに「ピック・タウン2061」を聴いてる訳ですが、やっぱりいいです。第1作ではヴォーカルが、ほぼ全面的にロバートプラントっぽくイコライジングされましたが、こちらはいつもボブ・ウェルチの声ですし、アルバム序盤こそハード・ロック色がありますが、徐々にいつもボプ・ウェルチになってしまうところが、いいんですね。

 ボブ・ウェルチの声ってのは、実はけっこうソフトで、優男風。ところがギターはリフ主体でかなりソリッド、このアンバランスさに加え、非常に洗練されたメロディアスな曲も書けば、時に泥臭くてアーシーなところも見せるってな具合に、一筋縄ではいかないところが魅力ですが、このアルバムではそういうウェルチの「アンチ一筋縄」なところが全開です。

 曲としては、「プルー・ロビン」とタイトル曲は前作からの流れでハード・ロック路線、「マネー・ラブ」はファンキー大会、「ハート・オブ・ストーン」ではアーシーなウェルチ節全開だし、マック時代思わせるファンタスティックなコーラスとジャジーなムードがブラスされたAORっぽい「スレイブ・トイレダー」と、とにかくあっちこっちいろいろな音楽に首つっこんでる割には、どれも徹底しなくて(笑)、どっちつかずな音楽のまま、結局、ホブ・ウェルチとしかいいようがない音楽になっているあたりが、彼の真骨頂ですね。実に聴き応えあります。

 うーん、やっぱりいいよ、コレ。買っておいて良かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中島美嘉/Love

2005年03月03日 00時04分04秒 | JAPANESE POP
 中島美嘉って、なんとも退廃的な瞳がいいよなぁ...と思って、しばらく前にジャケ買いしてきたんだけど(笑)、聴いてみたら、「なんでー、ちょっとキレイ目な普通の日本のオンナのコの声じゃん!」って感じで、ヴォーカルに関して、ちょいとばかり拍子抜けした。

 ちょいと古いアーティストで恐縮なんですけど、石川セリみたいなね。キレイだけどちょっと毒のある感じだとか、ある種の凄みだかとか、そういう気配を彼女のルックスから期待したんですね。まぁ、音楽に限らずなんでも、万事薄味なのが当世風....っていうか、今の時代趨勢なんだろうから、石川セリみたいな高カロリーなキャラなんぞ、今の世代に望むオッサンの方が間違っとるんでしょうが(笑)。

 音楽的にはこの人、地声とハーフトーンを行きつ戻りつするような清涼感のある声といい、今の時代の生活感につかず離れずという感じのムードといい、私が予想したような退廃ポップスなどではなく、むしろそれとは対照的な当世風歌謡フォークという感じがしました。
 後、私の予想云々は別として、リスナーにこびるわけでもなく、かといって突き放す訳でもない、リスナーとの微妙な距離感を感じさせる彼女のヴォーカルは、非常に今的な浸透力というか、訴求力のようなもの感じさせます。きっと、そのあたりがきっと人気の理由なんでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする