この土日は、「だしソムリエ1級」の講座を受講するために
東京へ行ってきました。
講座の中で、創作和食料理 近藤の近藤先生がしてくださった
「どうして日本に和食文化が根付いたのか?」というお話が
大変興味深かったので、紹介させていただきます。
●農耕民族と和食のつながり
農耕が始まる前、狩りをして動物を捕まえたり、
木の実を集めるなどして暮らしていたのは、
日本人もヨーロッパ人も同じです。
しかし、広大な大地が広がるヨーロッパと違って、
狭い島国で狩りをし、食べ物を求めて歩く生活は大変なものでした。
そこで、農耕というものが始まりました。
定住して、お米や野菜を栽培すれば、
もうお腹を空かせて歩き回らなくて済みます。
これが、お米と野菜を中心とした食文化が生まれた
ひとつめの理由です。
●日本の水と和食の関係
日本の水とヨーロッパの水を比べてみましょう。
ヨーロッパは平野部が広いので、そこを流れる川には
様々なミネラルが含まれることになります。
だから、ヨーロッパの水は硬水なのです。
硬水で肉を煮炊きすると、うまみ成分が流出しにくく、
生臭みを消すことができます。
一方、平野部が狭い日本の水は軟水。
軟水では、肉のうまみが流れ出てしまい、
同時にアクや臭いも出やすくなります。
この肉料理に不向きな日本の水質が、
日本の食生活を長い間、お米と野菜中心のものにしてきました。
農耕が生まれたこと
そして肉料理に向かない水質が、
和食文化が発展する背景となっているのです。
ヨーロッパで狩猟が発達したことも
肉料理が多く食べられるようになった理由も
すべて納得がいきました。
とても興味深いお話でした。
近藤先生、ありがとうございました。