UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

みなさん、原発は必要であることが国会で決まってしまいました!

2021-03-14 00:40:00 | 日記
みなさん、さる3月5日、福島第一原発事故から十周年を目の前にして、ドサクサまぎれに国会でとんでもないことが決まってしまいました。なんと「原発は必要である」ということが法律で決まってしまったのです。わずか3時間の審議でこのような重大事が決まってしまいました

GGIはひごろすぐばれるウソをつくことを快感としておりますが、これはウソなんかではありませぬ。原発はもう止めにしたらと思っている方や疑問を感じている方は「そんなこと、法律で決めることかよお~、そんなこと勝手に法律で決めていいのかよお~」と思われるかもしれませんが、フェイクではありませぬ、正真正銘、ほんとうのニュースなのです

3月6日の朝日で報じられていました。たいして大きな記事ではありません。一段10行~5行ばかりの七段抜きの細長い記事です。当然他紙も報じていたでしょうけれど、扱いがそれほど大きくはなく、気づかれなかった方も多いのではないかと思います。

見出しは《原発特措法 延長案可決 / 衆院内閣委 審議3時間で》

「原発特措法」というのは福島原発事故以前の2001年に制定された10年間の時限立法です。この法律、1999年に東海村の核燃料製造会社で「臨界事故」が起きたり、その後、新潟県の巻町や三重県の芦浜で住民の反対により原発建設計画がとん挫する事態が生じるなど、1970年代から続いてきた原発推進の動きに陰りが出てきたため、「これは遺憾!まことにイカン!原発をさらに推進するために、今までも何やかやと原発立地のために電源三法に基づく補助金をどんどん気前よく出してきたけれど、さらに屋上屋を重ねて、もっともっと補助金を出すようにしよう」という意図で制定された特別措置法です。つまり、この法律、福島原発事故以前に作られた、もともとは原発を推進することを目的とした法律なのです。

なぜ、原発事故以前に制定されたこんな10年の時限立法である法律が未だ生きているのでありませうか。10年の時限立法でありましたから、この法律の最初の期限は2011年3月でした。事故発生当時はまだ民主党政権であり、本来であればあの原発事故発生を理由に、事故後、原発推進を目的とするこの法律は速やかに廃止されるべきであったし、かつ民主党政権下で廃止できたはずなのになぜ廃止しなかったのだと、このたびのニュースに接してGGIは思ったのですが、なんとこれは歴史の皮肉というのでありましょうか、2011年3月、福島原発事故が起きる直前に、民主党政権は近々よもやあのような大事故が起きるとは思わず、この法律をさらに十年延長してしまっていたのでありました・・・・

それから十年が経ち、一回目の延長期間の終了が近づいたため、自民党政権の下で、この原発推進を目的とした法律をさらに十年延長することが画策され、その結果、この3月5日に衆院内閣委で可決されたのです。あと衆院・参院の本会議での議決の手続きだけですから、この法案は成立したも同然です。

原発事故後、自民党政権は、これまでのところ、原発の新増設を想定していないとしており、原発への依存度を減らしていく方針であるとしているのですから、このような原発推進を目的とした法律を延長することは明らかに政府の方針と矛盾しているのですが、政府は強硬に押し切ったのです。これまでガマンにガマンを重ねてきたけれど、ついに本音を実行に移したということではないかと思います・・・

GGIはこの延長案の条文を正確に知っているわけではないのですが、新聞報道では、この延長案の中の法案の目的を規定する条項に「原発は電気の安定供給に欠かすことができない」と明記されているとのことです。

立憲民主党はこの目的規定の条項の削除を求めたのですが否決されたとされています。

電気の安定供給は時を選ばす常に必要とされる事柄でありますから、この目的規定は要するに「日本にとって原発は常に必要である」、ありていに申しあげれば「原発は必要」ということを意味しています。

法律にこのように原発は必要と明記されるに至ったのですから、原発を推進することはお墨付きになったということです。法律で決まっているのだから、これからは正々堂々、福島原発事故のことなんかどこ吹く風、何があっても「お主この法律の規定が目に入らぬか!」とばかり原発を推進することができるというわけです・・・脱原発・反原発をほざいている連中なんかクソ喰らえ!おれたちには法律がついているのだ!文句アッカ!・・・

菅首相が「2050年までに温暖化ガス排出量ゼロだあ!」と何の裏付けもなく、突然景気づけに言いだして以来、「自然エネルギーだけではムリ、ムリ、ムリ、やっぱり頼りは原発だよなあ」という合唱が各方面で始まっておりますから、「原発は必要」と明記したこの法律、原発特措法が原発の再稼動・新増設への強力な追い風となることは間違いないでありませう

まったく、福島第一原発における破局的大事故から十年、なんということでありませうか、なんという国でありませうか、あの事故が何だったのでせうか、この十年は何だったのでありませうか・・・

なもあみだぶ、と唱えていればよいというのではありませぬが、とりあえず唱えるしかありませぬ

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

今日の写真はいまわがガーデンに咲いている牡丹の花を撮ったものです。よろしければくクリックしてご覧になり花を愛でてやってくださいませ。

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「腐敗認識指数」って知っていますか?

2021-03-11 01:50:31 | 日記
今日はまずみなさんへ質問でございます

「腐敗認識指数」なるものがあることをご存知でせうか?

世の中には国際的な比較が示されているいろいろなランキングが存在していますね。そのなかの一つに私たちの日常生活にも関係している「報道自由度ランキング」というものがあることをご存知の方もおられることでありませう。「国境なき記者団」(本部パリ)が毎年発表するランキングです

このランキング、2020年現在のランキングが昨年4月半ばに公表されており、日本は180カ国中66位でありました(一位は4年連続でノルウェー、2,3,4位も北欧諸国、最下位は北朝鮮)。このランキングからしますと、日本の場合、最近は「文春特報部」なんかが活躍しているようではありますけれども、最近の日本の社会、私たちが思っている以上に報道の自由は存在していない、つまり、あまりいい国ではないということになります。

しかしながら、かつて、いっときはそうではありませんでした。民主党政権時代にはそれまでの最高記録、つまり世界で11位を記録したことがあるのです!でも、安倍政権になってからはランキングはだだ下り、降下する一方、今に至っているのです。まことに恥ずかしき話です。

日経新聞が伝えているところでは、日本に関して「編集部門が、経済的利益を優先する巨大な『系列』の方針に左右される状況が続いている」と指摘されているそうです。なかなか的を得た指摘です。日本の大メディアの記者さんたち、さぞかし耳が痛いことでありませう。ご指摘のとおり、天下の大朝日さんや読売さんなどは放送業界を傘下に置いたりリッパなビルを建てたり、派手なイベントをやったりと、世界的に著名なニューヨークタイムズやワシントンポストなどの欧米の新聞社よりはずっとずっと「大企業」なのです。

かように日本における報道の自由の現状はお寒い限りなのですが、まだ日本がもっとましな位置を占めているランキングも存在しています。それは「腐敗認識指数」と称されるランキングです。このランキング、初耳の方もおられることでありませう。このランキングはウィキペディアさんによりますと以下のように説明されています。

《腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index, CPI)とは、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が1995年以来毎年公開しているもので、世界各地の公務員と政治家が、どの程度汚職していると認識できるか、その度合を国際比較し、国家別に順位付けしたものである》。ただし、「認識」でありますから汚職の摘発件数などを指しているわけではありません。各国における汚職の状況調査といったものでありませう

つまり、このランキングは政治家やお役人による汚職度の世界ランキングであります。ランキングはこのような分野の専門家や汚職の現場に遭遇する機会があるビジネスマンなどを対象に調査を行い、その結果に基づいて決めているそうです

さて、このランキングで日本はどこに位置しているでせうか・・・このランキングは100満点で何点とれているかという形で示されています。得点が高いほど汚職が少ないということになります

上記のウィキペディアさんによりますと、2015年は一位がデンマーク(得点91点)、そして報道自由度ランキングと同様に北欧諸国が上位を占めております。さあて日本は・・・2015年は18位、得点は75点、ここ数年70点台を標榜しています。みなさん、報道自由度のランキングほどには悪くないとホッとされたのではないかと思うのですが・・・

実はあまり安心ではできないのです。と申しますのは民主主義国家といえる主要な先進国のなかでは、これでも最下位に近いのです。日本よりも下位にある主要な先進国はフランスぐらいなものなのです(先進国クラブであるOECDに加盟しているのは34か国ですから、OECDではやっとこさ中ぐらいのランキングということになります)。つまり我がニッポン、結構汚れが目立っているということなのでのです。汚職にかんしてはそれほど胸を張れる状況にはないのです。

それに、日本人に評判のよいあのおフランス、結構汚職まみれなんですね。そういえば、元大統領のサルコジさん、この三月のはじめに、汚職罪で禁錮3年(うち執行猶予2年)の判決を言い渡されていますね。フランスで大統領経験者が実刑判決を受けたのは初めだそうです。また、アジアの国の中では、韓国や台湾などが日本より下位に位置しております。

わが日本、いつになっても自治体における官製談合などは跡を絶たずしょっちゅう新聞ダネになっていますね。また、最近では福島原発事故・東日本大震災の後始末や復興に三十数兆円ものおカネが湯水のごとく投入されており、これが汚職の種になってはいないかと心配されます。たとえば福島原発事故後の除染作業に関しては、元請けのゼネコンや下請け企業がいままでに考えられないような大儲けをしているなどと報じられたりしており、何やら腐敗臭が濃厚であります。これらのことを考えますと、日本の実態はこの18位というランキングをさらに下回っているのではないかとも思われます。

それに上記のランキングは2015年のものであり、何とか18位を占めているのですが、その後は現在に至るまでアベ君によるモリ・カケ事件以来、最近の現首相がらみの総務省役人接待スキャンダルに至るまで汚職臭がプンプンしていることを考えますと、また、このたびのオリンピックもおカネで買ったのではないかと疑われている(フランスの検察当局が捜査しているとされています)ことなども考えますと、今後は日本の腐敗認識指数はさらに大きくランキングを下げることになるかもしれません

もちろん、この種のランキングなるものは何を比較の指標に選ぶかにより変化しますから、報道自由ランキングによる評価も汚染認識指数による評価も、絶対的なものではありません。でも、このようなランキングは無意味なものではなく、日本の社会実態を考えるにあたって、何らかの手掛かりになることも確かでありませう

GGI、この二つのランキングを眺めていて、どうやら報道の自由度が低いほど汚染認識指数も思わしいものではない、つまり報道の自由が乏しいところでは汚職も生じやすいのではないか、という当然と言えば当然の結論に達してしまいました。みなさんはいかがお考えでせうか?

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

今日の写真は本文とは関係ありませぬ。わがガーデンで咲き始めた清らかなるアンズの花です。よろしければクリックしてご覧くださいませ

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おはじきさんはビー玉さんのお友だち?・・・

2021-03-10 01:50:24 | 日記
前回の日記では百均で見つけたビー玉を紹介いたしましたが、同じく百均で見つけた「おはじき」さんがこの日記を目にして、「私たちはビー玉君とお友だちから、私たちのことも紹介してくださ~い!」と申しました

というわけで、今日の写真はビー玉となかよくしているおはじきさんを撮ったものです。クリックしてご覧いただけば幸いです。

仲良きことは美しき哉、でございます

おはじきさんの由来についてウィキペディアでは以下のように説明されています。

《おはじき遊びは奈良時代に中国から伝わったとされ、平安時代には宮中でも遊ばれていたという。遊具としては、古くは小石や貝殻、また木の実などが利用された。ガラス製のおはじきが普及したのは明治時代の後期に入ってからのことで、江戸時代においてはキサゴと呼ばれる巻き貝などが使われ、主に女児の遊びとされた。第二次世界大戦以後、プラスチック製のおはじき(「花はじき」など)も登場し、ままごとや算数の学習用などにも使用されている》

この説明によれば、ガラス製のおはじきが普及するようになったのは明治時代とのこととされています。前回の日記に、大阪で初めてビー玉が作られるようになったのは明治時代のことであると書きましたので、ビー玉とガラスのおはじきが造られるようになったのは同じ頃ではないかと思われます

ですから、ひょっとしたら、明治時代、ビー玉とおはじきは同じ硝子会社で作られていたのかもしれませんね・・・・

ところで、このようなノンキなことを書いておりますが、湖国にお住いのみなさま、湖国ではコロナさんの感染者は一向に減っておりませぬ。むしろ増加気味であります。昨日の新たな感染者数は、緊急事態が宣言されていた大阪が103人、兵庫が41人、京都が9人であったのに対して、緊急事態は宣言されていなかった我が湖国の滋賀は32人!、奈良5人、和歌山1人でございます。湖国の人口は京都の人口の約半分、ですから人口比での新たな感染者数は京都の約6倍にもなるのですよ!

湖国のみんさん、ですからビー玉君やおはじきさんを眺めて、いましばし静かに暮らしませう・・・

コロナ除けにビー玉とおはじきさん、いかがですかあ、百均で手に入りますよ~

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

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百均で美術品を売っていた!あるいは「ビー玉」物語・・・

2021-03-08 01:39:50 | 日記
前回の日記で現代美術がどうのこうのと、知ったかぶりのことを書いてしまいましたので、何をエラそうなこと言っているのだと不快感を催された方もおられるのではないかと思います。そうでありまたら、GGIの不徳のなせる業でございます。どうかお許しください。

というわけで今日はもっと素直な美術についての話です

GGIの食糧庫でもある近くの平和堂のスーパさん、最近お店の一角に「百均」すなわち100円ショップのコーナーを設けました。なにやら細々した日常品などを売っております。

先日、どんなものがあるのかなあと、この百均さんをぶらついておりまたら、なんとビー玉とおはじきを売っておりました。いづれも三十個ばかりで百円、税込み百十円でありました。ー玉におはじき、久方ぶりに目をして、おもわずGGIはわがガキの日々にタイムスリップしてしまい、ビー玉クン、おはじきさんを衝動買いしてしまいました

今日の写真は買ったビー玉クンたちを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ。

買って帰ってから数日後の3月4日、ビー玉クン・おはじきさんをちゃぶ台に置きっぱなしにしてすっかり忘れておりましたら、この日の朝日新聞夕刊にビー玉クンのことが大きく載っておりました!

「おおきに関西:まだまだ勝手に関西遺産」と題されたシリーズものの記事であり、「タマげた きらめく気の名は・・・大阪発祥ビー玉」と題されていました。

物好きの記者さんが「色鮮やかな《ビー玉》。実は大阪発祥らしい。そもそも《ビー》の由来が以前から気になっていて、詳しく調べみた」そうであります。

なかなか良く調べてあります。以下に内容を簡単に申しますと

・広辞苑には、ポルトガル語のガラスを意味す「ビードロ」の略とある。でも昔の新聞を調べても「ビードロ玉」という表現はない。ほんとにそうなのか・・・

・だが、大正時代に朝日に連載されていた夏目漱石の小説「明暗」には「ビー玉」という言葉が登場している。漱石の息子が通学していたミッションである東京の「暁星中学」にはフランス人の教師が多くいて、フランスの遊びを教えてたりしていた。50年ほど前の同窓会誌に「ビー玉、正しくはビィーユ、フランスのこどもたちの遊び」という記載があるので仏語のビィーユが語源ではないか、ただ、使われていたのはガラス玉ではなく彩色した土の玉・・・

ということで仏語が語源らしいけれども、日本でガラス玉のビー玉を初めて製造したのは大阪市の徳永硝子製造所であり、1892年のこと。

現在もビー玉を製造しているのは同じく大阪市の松野工業だけ。同社の松野龍太郎社長での話では「かつて大阪には10社以上のビー玉製造会社があり、特産品の一つだった。だが昭和30年代をピークにビー玉遊び衰退すると、他社は次々と撤退。安い中国産との戦いは厳しいが、いまも1日60万個を製造する。ただ、多くはスプレー缶の中身をかき混ぜる撹拌用で、おもちゃ用はその3分の一ほど」

龍太郎社長さん、ガンバってください!

またKOBEとんぼ玉ミュージアムの宮本恭庸館長さんによれば「ビー玉は英語では《マーブル》。日本では子どものおもちゃですが、海外では米国を中心に美術品の《アートマーブル》として高い人気を誇ります。ガラス玉の中に宇宙を表現したり、花の模様などを入れたり、見る角度や、光の具合でも見え方が違うのでずっと眺めていられます。ここ10年で日本でも人気が高まっている」とのこと

かようなしだいで、GGIは百均で数多くの「美術品」を手に入れたことになるのであります

そういえば「三角出し」というビー玉遊びををガキのころやっていたことを思いだしました。

イギリスではビー玉遊びの技を競う世界大会 The World Marbles Championshipsというものが1932年から行われているそうです

みなさんも、いましばしコロナから離れて、一度ビー玉を手に取って眺めてみてください!

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

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ゲイジュツは爆発なんかではない、破壊はゲイジュツなのだあ!?

2021-03-05 01:03:55 | 日記
今日はまず写真をご覧ください、どうかクリックしてしかとご覧くださいませ

さてこれは一体何でありませうか?

GGIが好きな何かワケの分からない、まるで作者だけが悦に入っている現代アートのようでございます。かのトマソン物件と同様に、街角の最先端現代アートの雰囲気がプンプン漂っておりますので、超芸術トマソンの愛好者であるGGIは思わず引きつけられてしまいました

先日街で遭遇した物件を撮ったものです、少し遠くからこの写真をあせらずにじっと眺めていただきますとこの物件の正体が分るかもしれません

勘がよろしい方は、なんだこれは、何が現代アートなんだと思われるかもしれませんね。

かつて、「作品よりも妙に難解な理論が先行している」現代美術なんてガラクタの山だ、とコテンパンにくさしたアメリカの美術評論家がいました(トム/ウルフ「現代美術コテンパン」、晶文社、1985)。また現代芸術の評論なんかまるで中身がなく空疎な理屈をこねているだけと酷評していた、同じく米国の優れたデザイナーもいまし(ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」、晶文社、1974)。確かにこのような指摘、当たらずと言えども遠からずでありますから、あえてGGIは強くは否定しませぬ。

確かに多くはガラクタかもしれないのですが、それでも「灰の中にダイヤモンド」が燦然と輝いていることがあるように、たとえば英国の画家、「オレが死んでも花束で飾るようなことはしてくれるな」と言って、実際に旅先のスペインで独り亡くなったフランシス・ベーコンの作品のように、とてつもないものが存在していることがあるのです。またジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングもステキです、それに赤瀬川センセイ、近いところでは先年惜しくも若くしてj事故で死去しまった石田徹也氏の作品など・・・

などと勿体をつけないで今日の写真の正解を申し上げます。先日、2月9日の日記11日の日記に掲載した、ただいま破壊行為進行中の、昨夏閉店してしまった湖都の西武さん、「破壊」という名がふさわしいその解体工事の現場に接近して撮ったのが今日の写真でございます

解体工事を安全に行うために周囲は高さ数メートルの囲いに覆われています。囲いのところどころに内部を覗いて見ることができるように、小さな穴をたくさんあけた部分が設けられています。街を彷徨する通行人にとりましては、まことに有難き配慮でございます。今日の写真はその穴から覗いた「破壊」の現場です。GGI、この穴から破壊現場を覗いてしばし覗いているうちに、破壊行為が持つ迫力、これはゲイジュツではないか、などと・・・

かつての大阪万博(1970)、「破壊はゲイジュツだ!」ではなく、「芸術は爆発だ!」と叫んでいた岡本太郎の「太陽の塔」なるものがそのシンボルとして会場に大きな顔して鎮座しておりました。でもGGI、こんなモノ、どこが爆発なんだ、何が芸術なんだ、こんなもの、ただの思いつきのひとりよがりのお遊びに過ぎないでないか、色彩も形もただただ派手なだけ、ただ大きいだけのガラクタに過ぎないと蔑視していたおりました・・・

この「太陽の塔」、いまだに万博記念公園なるところにタイセツに保存されているようです。あの福島県双葉町の「原子力 明るい未来の エネルギー」という標語が掲げられている「歴史的」看板ならば、大切に残しておく価値はあるのですが、単なる空しき夢の跡に過ぎない恥ずべき巨大なガラクタなんか、サッサと破壊すべきなのです・・・・あの塔をみなさんの目の前で爆破してみせれば、みんな、突然目が覚めてしまういう、これまでにない衝撃的ゲイジュツ表現になるのではないか・・・

などと考えていましたら、先日1月21日の京都新聞に英文学者でダンテの「神曲」の翻訳などでもで知られ、和紙の研究家でもあった寿岳文章氏(1900~1992)の生誕120年を記念して、向日市にある同氏の邸宅「向日庵」に残されていた資料類の展示会が行わるという新聞記事、「英文学者、和紙研究:専門超えた知 寿岳文章に光」と題された大きな記事が掲載されていることを知人がしらせてくれ、わざわざ記事の切り抜きまでくれました。その記事には同氏の言葉が以下のように紹介されていました。

《NPO法人「向日庵」の理事長の中島俊郎・甲南大名誉教授は昨年12月20日の講演会で、寿岳文章氏は「70年の大坂万博も嫌いだった」として「人類の混乱と退歩をしめすおろかなショーに過ぎない万国博に、私が足を向けない最大の理由も、太陽の塔と称するものよりもっと強烈に掲げられねばならないヒロシマ被爆の厳粛な事実が、日本館からの展示から故意に骨抜きにされていたことにある」という文章氏の指摘を紹介した。》

GGIはかつての大阪万博、ちょっとだけ見物したことはあるのですが、大きな国の展示館はどこも大混雑であり、そのため我が日本館も結局見ませんでした。ですから日本館の展示内容がどのようなものであったのか知りません。しかし、この文章氏の言葉、まことに正鵠を得たものでありませう。GGIはまったく同感であります。

開催が意義あるものであると主張するために、ことさらにもっともらしい理念を掲げていたかつての大阪万博、このコロナ禍のなかで大阪万博と同様にもっともらしいを理念を掲げている二回目の東京オリンピック、こりもせず再びもっともらしい理念を掲げる再度の大阪万博、もういいかげんに市民を誑かす(「たぶらかす」という漢字がこんな凄い漢字だとは知りませんでした!!)ようなことは止めにしなさい、

というのがGGIの勝手かつ本気の本日のメッセージでございます!

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

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