UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

鳥獣戯画異聞その2:人気スターのウサギ君が語る負け相撲の真相?

2014-10-10 01:21:37 | 日記

先日、10月3日の日記に、高山寺所蔵の絵巻「鳥獣戯画」に描かれているカエル君とウサギ君の相撲について記しましたが、そのなかでGGIは、ウサギ君はカエル君に耳を強く噛まれるという反則技のために負けてしまったのだと書きました

 ところで、3日の日記にも書きましたが、完全に修復されたこの絵巻の展覧会が7日から京都の国立博物館で行われております、このため主催団体の一つである朝日新聞が最近も紹介記事を載せており、その記事のなかでもこの相撲の絵が、ウサギ君が投げ飛ばされる絵が取り上げられていました、また、GGIが日頃利用している京阪電鉄さんの駅にこの展覧会のポスターが貼られており、このポスターでも主役はこの投げ飛ばされるウサギ君であります、

 かようなしだいで、いまやこのウサギ君、勝負に負けたとはいえ、鳥獣戯画で一番のスターであると申し上げてもよいでありませう、おそらくその負けっぷり、投げられっぷりが素晴らしいので人気者になっているのではないかと思います

 今夜の写真は京阪電鉄さんの駅に貼られているこのポスターを撮ったものです、よろしければクリックしてご覧くださいませ

GGI、このポスターを眺めていましたら、ウサギ君の投げられっぷりを観察していまして、どうもおかしいなあ、投げられっぷりがどうも見事過ぎるなあ、これは何かあるな、と懐疑の暗雲がモクモクと湧いてきました

 どうもおかしいなあ、負けたにしてはやけに嬉しそうな表情をしている、投げられっぷりも妙に大げさで、喜々とした様子をしているなあ、ほんとうなら耳を噛むという大反則技でやられてしまったのだから「しまった!やられた!」ともっと悔しそうな様子をしていてもよさそうなものなのですが、ウサギ君、大喜びという感じがするだけではなく、「どうや、オレのポーズ、なかなか決まってるやろ!」と得意になっているようにも感じられます、GGI、このウサギ君の様子から、この勝負、その陰に、どうも何かが隠されていると強く感じたのでありました

 そこで、GGIはポスターのなかのウサギ君を尋問してみることにしました

 「おい、ウサギ君、ちょっと聞きたいことがあるのや」
「だれかと思ったら、何にでも勝手に懐疑の念を抱くのが特技のGGIか、せっかく楽しくしているのに、僕に何の用なの?」
「それ、そのことや、オレが君に聞きたいのは」
「それって何のこと?」
「おいウサギ君、とぼけるなよ、慧眼のGGIはだまされんぞ、あのなあ、君はあのカエル野郎どもの陰謀に見事に引っかかって、耳を噛まれると言う反則技で負けたのやろう?」
「そうだよ、それがどうしたの」

「あのなあ、いまオマエは《せっかく楽しんでいるのに》と言っただろう、それはどういうこっちゃ?おかしいやろ、ふつう、負けたら悔しいはずや、まして反則技で負けたんだから悔しくて腹がたってたまらんはずや、それなのに、おまえはやけに嬉しそうが表情で喜々として投げられているやないか、これはどういう訳や?何かワケありやろ!」

「そんなこと言われてもなあ、GGIは考え過ぎですよ、たかが戯れの相撲じゃないですか、勝っても負けてもどっちでもいいじゃないですか・・・」

「こらっ!そんないいかげんな言いわけには騙されんぞ、GGIが見るところ、おまえが負けても喜々としているのは、この相撲、八百長やったからや!相撲に八百長は付きものや、おまえ、ほんとはわざとカエル野郎に負けてやったのやろ、正直に言え、白状しろ、白状したらオマエの展覧会、見に行ってやるから」

「わかりました、GGIが京都までわざわざボクに会いに来てくれるなら、コトの真相をお話しいたします、でもあれは決して八百長という人聞きの悪いものではありません、まあ、カエル君たちのために友情出演したというところです」

「どんな友情やったんや?」

「あのですね、GGIさんはブログでカエル君がウサギ君の耳を強く噛んだ、あれは決して甘噛みではなかったと書いていたけれど、間違いです、強く噛んでいるように見えても、実際には甘噛みも甘噛み、大甘噛みだったのです、カエル君はボクの耳を噛むふりしながら、小さな声でボクにささやいたのです」

「カエル野郎が君に何と言ったんや?」
「こう言ったのです、ウサギ君、お願いや、オレを応援してくれている友達がなかなかうるさいのや、《カメなんかに負けてしまった情けないウサギ野郎なんかに負けたら承知せんぞ、反則技でもなんでもかまわんから絶対に勝ってこい》と脅かされてるんや、だから頼むからオレに勝たせてくれ、オレに投げられてくれ、思いっきり派手に投げられてくれ、と泣くように言ったのです」

「それで君はどうしたんや?」
「あまりかわいそうだったので、それに負けてやればあとでたっぷりお礼してくれるというので、一つだけ条件を付けてOKしたのです」

「どんな条件や?」
「投げられたボクができるだけカッコよく見えるように、派手派手に空中高く投げ飛ばしてくれ、そうすればボクは鳥獣戯画のなかで一番注目を浴びるスターになれるから、と条件を付けたのです」

「わかった、これが八百長でなくてなにやと言うんや、まあ正直に白状したから許したる、ところでウサギ君、君はあのノロマなカメにも負けて、そのうえ今度はカエルにも負けて、恥ずかしくないのか?」

何をショモないこと言うのですか、GGIさんはオレは慧眼やなどと自慢たらしくいっているけど、あんたは何も分かってない、あのねえ、ボクたちウサギはくだらないどうでもいい勝負にはこだわらない主義なのです、あの亀クンとの競争も、実はボクが負けてやったのですよ!カメ君が《ウサギ君、たまにはボクに花を持たせてくれ》と泣いて頼んだのです、それで快く負けてやったのです、ボクたちウサギは、誰か花を持ちたがっている者には花を持たせてやるとい麗しきボランティア精神に満ちあふれているのです、だから勝負に負けたからといって恥じる必要なんかまったくないのです」

「ほんまか?どうも怪しいなあ、君たちウサギは昔から口がうまくて舌禍下事件なんか起こしたこともあるから信用できんなあ」

「舌禍事件ってあの《因幡の白ウサギ事件》のことですか?あれは大昔の話です、どうしてそんな昔のことを蒸し返すのですか、信用できないというなら、今夜、ウサギとカメの競争の真相をお話しいたします、そしてボクたちウサギがいかにボランティア精神にあふれているかを証明いたす所存です」

 グッドナイト・グッドラック!

コメント
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