透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ドクター・ノオ」

2018-03-16 | E 週末には映画を観よう

週末の夜は映画を観よう

■ 007シリーズ第1作の「ドクター・ノオ」を観た。やはりジェームス・ボンドはショーン・コネリーが一番好い。

本作の舞台はジャマイカ。例によって世界征服を目論む悪の組織スペクター。その一員、ドクター・ノオが妨害電波でミサイルの軌道を変え、更にアメリカの月面ロケット打ち上げの妨害を図ろうとする。

ボンドはドクター・ノウがオーナーの謎の島、クラブ・キーに潜入する。月面ロケット打ち上げ妨害は阻止できるか・・・。

敵の追跡をかわすために、ボンドとボンドガール、ガイド役の地元漁師(でよかったかな?)が水遁の術を使って川の水面下に身を隠す場面も出てくる。

この映画を観るのは初めてだと思っていたが、ボンドがベッドでボンドガールではなく、毒グモに襲われそうになるシーンを見た記憶があった。どうやら昔観たことがあったようだ。


 


「水玉」と「網目」草間彌生展

2018-03-15 | B 繰り返しの美学



草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE @松本市美術館 20180303~0722






最新シリーズ「わが永遠の魂」の作品約70点が並ぶ会場にて(この会場では撮影が許可されている)

●●● 幼少のころから幻覚や幻聴に悩まされていた草間彌生は創作活動に没頭することで自己を保ってきたと言われている。

今回の特別展の展示作品約180点を一通り観て、草間彌生の作品は「繰り返しの美学」だと解した。


 


松本清張短編全集

2018-03-15 | A 読書日記



 昨日(14日)、いつものスタバで朝カフェ読書。カウンターの前で特に注文の声を発しなかったが、前回と同じ、ショートカットがよく似合う店員さんからホットのショートがマグカップで供された。

*****



 中学生の時に読んだ松本清張の『砂の器』は光文社のカッパ・ノベルスだった(新潮文庫になったのはずっと後のこと)。遠い昔のことでどんなカバーデザインだったか記憶にないが、この松本清張短編全集の装丁になんとなく懐かしさを感じて全11巻買い求めた。2002、3年頃のことだ。全集には昭和26年のデビュー作・「西郷札」から昭和37年までの短編作品が収録されている。

全集に収録されている全作品を読んだわけではなく、何作かつまみ読みしただけで今に至っている。最近また清張作品を読みたいと思うようになってきたので、この全集に収録されている全作品をランダムに読もうと思う。


第9巻「誤差」に収録されている『紙の牙』(昭和33年)。R市役所の厚生課長がバーの女と温泉町の繁華街を宿の浴衣姿で歩いているところを地元紙の記者に目撃されて・・・。厚生課長は死に追いこまれる。それで終わりと思いきや、ラスト数枚でひとひねりあり。 


「近代日本一五〇年」読了

2018-03-12 | A 読書日記

 『近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻』山本義隆/岩波新書を読み終えた。

この本の章立ては次の通り。

序文
第1章 欧米との出会い
第2章 資本主義への歩み
第3章 帝国主義と科学
第4章 総力戦体制にむけて
第5章 戦時下の科学技術
第6章 そして戦後社会
第7章 原子力開発をめぐって
おわりに

日本の科学技術の欧米からの導入から破綻に至るプロセスの論考。

少し長くなるが「おわりに」から引用したい。

**かつて東アジアの諸国を侵略し、二度の原爆被害を受け、そして福島の事故を起こした国の責任として、軍需産業からの撤退と原子力使用からの脱却を宣言し、将来的な核武装の可能性をはっきりと否定し、経済成長・国際競争にかかわる低成長下での民衆の国際連帯を追求し、そのことで世界に貢献する道を選ぶべきなのだ。**(292頁)

このように著者は主張している。だが現実はこのような方向には全く進んでいない。この現実を憂うべきだ。


 


964 新潟県十日町市の火の見櫓

2018-03-11 | A 火の見櫓っておもしろい


964 新潟県十日町市中条上町 1脚のう~ん、この屋根と見張り台をどう捉えるか・・・。O君提供 撮影日180308

■ この写真を私に示して、「これも火の見櫓ですか?」とO君。普段見慣れている火の見櫓とは姿・形が違うから、当然の質問。「そう、これも広い意味での火の見櫓。これを火の見柱と呼んでいる」と私。



コンクリート柱にU字形の見張り台を設置し、切妻の小屋根付きの半鐘を下げている。見張り台の上まで梯子を掛けているが、さて、梯子から見張り台へはどのように移動するのだろう・・・。ここでの消防団員の動き方が分からない。



消火器具置場 窓には雪囲いの板を設置し、屋外消火栓も囲っている。ともに雪国ならではの対策。


 


963 新潟県十日町市の火の見櫓

2018-03-11 | A 火の見櫓っておもしろい


963 新潟県十日町市本町 3脚切妻4という変則的な型 撮影日180308 O君提供

 所変われば品変わる、火の見も変わる。このような姿・形の火の見櫓を長野県内で見たことはない。細身の櫓に大きな屋根を見張り台を載せているが揺れないだろうか、と気になる。細身で櫓に外付け梯子。櫓内部に設けようにもこれだけ細いと無理、消防団員が登り降りできない。



櫓を屋根まで伸ばしているようだ。屋根と見張り台が一体の箱を櫓に取り付けている、と解せばいいのだろうか。見張り台に切妻屋根を架けているが、これも珍しい。



まだ積雪が残っているが、脚部が確認できる。



火の見櫓の前にある消防器具置場(倉庫)

十日町市消防団 本町7丁目という表記がある。この情報はありがたい。


 

 


「ダイヤモンドは永遠に」

2018-03-11 | E 週末には映画を観よう

週末の夜は映画を観よう

■ 今年中に007シリーズの全24作品を観ようと思っているが、果たせるかどうか。今年度中(来年の3月まで)ということにすれば、月2作のペースで観終えることができる。そうするか・・・。

今日(11日)の早朝に「ダイヤモンドは永遠に」を観た。

多額のダイヤモンドが密輸されるも、闇市場にも出回らない。なぜか・・・。その真相を探るボンド(ショーン・コネリー)の活躍。

理屈は分からないが強力なレーザー光線のために多量のダイヤモンドが必要で、南アフリカから巧妙な手口で大量に密輸していたという訳。人工衛星から放射されたレーザー光線で世界各地の軍事基地が破壊され、ワシントンが標的にされる。アメリカの首都を破壊し、世界征服を目論む黒幕とボンドの死闘。いや、ボンドには死闘というほど派手なアクションはなく、いかにもスパイといった感じの活躍ぶり。 

ボンドは棺に入れられて火葬されそうになったり、パイプラインの工事現場で布設した配管内に閉じ込められたり・・・。美人のレスラー(?)ふたりとのバトルあり、カーチェイスあり、人工衛星をコントロールしている海上基地に潜入したりと本作も盛り沢山。

そしてお決まり、ボンドガールとのイチャイチャ。今回のボンドガールはショートカットの美女。


 


962 松本市梓川倭の火の見櫓

2018-03-10 | A 火の見櫓っておもしろい


962 松本市梓川倭 岩間公民館 4脚〇〇型 撮影日180310

 まだまだ身近なところにも観察していない火の見櫓が立っている。梓川倭の集落内に立っているこの火の見櫓の屋根が梓川に架かる中央橋を渡ったところで見えた。狭い生活道路を進んでこの場所(岩間公民館)に着いた。太目の火の見櫓で、単材の脚が長めだ。踊り場まで外付け梯子が掛けてある。

屋根の平面は円形(立体的には緩勾配の円錐形)、見張り台も円形。てっぺんの飾り付きの避雷針が傾いている。屋根の中心から下げた半鐘、4方に向けたスピーカー。床と同レベルに持ち出しているバーは消火ホースを掛けるためのものだろう。バーや滑車がこの位置では、どうやってホースを掛けるのか分からない。





踊り場の正面だけ山形鋼(アングル材)で逆V型のブレースにしてある。梯子はもう少し上まで伸ばさないと登り降りしにくいことは建物の屋根のメンテナンス用に設置してある梯子で経験済み。



脚部の様子。梯子の下端が地上からかなり高い。

建て方はコンクリート基礎にあらかじめ設置した短材に柱材を固定する方法が採られたか。


 


見つかるといいのだが・・・

2018-03-08 | A あれこれ



朝7時半。

開店と同時に店に入り、カウンターの前でひと言「お願いします」。

カウンター内の女性店員は頷いて「ありがとうございます。302円です」。で、ホットのショートがマグカップで供される。 

朝からいい気分。

いつものスタバのいつもの席で「朝カフェ読書」。

まもなくカフェ バロが閉店してしまう。

金曜日の仕事帰りにスタバに立ち寄って、ひとりコーヒー飲みながら読書。

これでは憩いの場、サードプレイスにはなり得ない。

やはりスタバは朝カフェ読書の場にこそふさわしい。

バロに代わる新たなサード・プレイスが見つかるといいのだが・・・。


 


時に人生は寂しい

2018-03-06 | A あれこれ





両店のブログより

 カフェ バロ閉店のお知らせに続き、カフェ マトカ閉店のお知らせが・・・。

北山 修は「風」という詩を書いた。以下にその一部を引く。

**ちょっぴりさみしくて振りかえっても そこにはただ風が吹いているだけ** 

小椋佳は愛燦燦で「人生って寂しいものですね」とは歌っていない。けれど、時に人生は寂しい。


過去ログ1 (カフェ マトカ)

過去ログ2 (カフェ バロ)


読書は生活に欠かせないもの

2018-03-06 | D 新聞を読んで

 信濃毎日新聞朝刊1面の下段に「斜面」というコラムがある。朝日新聞でいえば「天声人語」にあたる。

昨日(5日)の「斜面」は大学生の本離れを取り上げていた。やはり「斜面」を書いている論説委員も大学生の本離れが気になっているようだ。**深刻な“本離れ”を伝える記事を読むと、何か忠告したくなる。** とコラムにある。

読書の醍醐味は何だろうと、コラムの委員は考える。**人格形成に資する、視野が広がる、知識が備わる・・・。**と考えるも、**どれも自分に跳ね返ってきそうで口にできない**と続けている。で、コラムの最後を**余分な説明は省いて、ひと言だけ。「やっぱり本は読んだほうがいい」と。**結んでいる。

読書の効用を相手に説こうにも、自分のことを省みればためらってしまう、というのは私も同じ。

読書は脳そのものの食事のようなものではないか、と思うのだがどうだろう。私にとって読書は生活に欠かせないものだ。


 


「近代日本一五〇年」

2018-03-04 | A 読書日記


『近代日本一五〇年』山本義隆/岩波新書 

 帯の文字は上半分しか写っていないが、「黒船から福島まで」。弥生3月はこの本からスタート。

ダイコンの切り方には輪切り・いちょう切り・短冊切り・細切りなど何種類もある。ダイコンには料理にふさわしい切り方があるように、日本の近代史にも見せたい断面というか相(そう)に相応しい切り方がある。本書の内容は「科学技術総力戦体制の破綻」というサブタイトルが示している。

**「殖産興業・富国強兵」に始まり「総力戦体制による高度国防国家の建設」をへて「経済成長・国際競争」と語られてきた物語、すなわち大国主義ナショナリズムと結合した科学技術の進歩にもとづく生産力の増強と経済成長の追求という、これまでの近代日本一五〇年の歩みから最終的に決別すべき時がきたのである。つまるところ経済成長を持続しなければならないという命題そのものが問われているのである。**(290頁)

読む前からあとがきを引用するのも気が引けるが、本書はこのような認識から論じられている。「経済成長を持続しなければならないという命題」そのものに対する疑問に基づいて書かれたこの論考を今読む意義は大きいだろう・・・。


 


ブックレビュー 1802

2018-03-04 | A ブックレビュー



 本を読まない生活なんて考えられない。2月に読んだ本は5冊。

『古代史講義 邪馬台国から平安時代まで』佐藤 信/ちくま新書
『やりなおし高校日本史』野澤道/ちくま新書

いつもなんでも読んでやれ、と思ってはいるが、書店で本を探すときにはどうしても興味のあるテーマを扱ったものにしか手にしない。
日本史に疎いことを自覚しているから、もう何年も前から、読んでいる。通史として古代から現代までまんべんなく読むことはしない。関心のある古代史や近現代史についてはこれからも読みたい。

『松本清張の「遺言」 「昭和史発掘」「神々の乱心」を読み解く』原 武史-文春文庫

松本清張の長編「神々の乱心」は未読。戦前の宮中で実際にあった動きを踏まえて描いた作品、とのこと。戦前にこのような(ってどのような? このことについては書かないでおきたい)動きが実際にあったことを知り、驚いた。
**『昭和史発掘』で十分解明できなかった天皇制の問題を、誰もが思いつく天皇の側からではなく、皇后(皇太后)や女官の側から迫ろうとしたところに、『神々の乱心』の斬新さがありました。**(11頁)

『空海に学ぶ仏教入門』吉村 均/ちくま新書

天才・空海には関心があるが、仏教そのもに関心があるわけではない。空海の十住心(じゅうじゅうしん)は仏教の様々な教えを十の心のあり方に対応するものとして、その総体を体系的に示したもの。この十住心を読み解き、解説することを通じて仏教の全体像を示すという試み、と括ってはみたが、私には難しく、理解の及ぶ内容ではなかった。

『脳の誕生 発生・発達・進化の謎を解く』大隈典子/ちくま新書

著者が「はじめに」でこの本の内容を簡潔に紹介している。その部分を引用しする。

**第Ⅰ部は、たった1個の細胞である受精卵からどのように神経組織が作られ、脳の枠組みが出来上がるか、神経機能の担い手であるニューロンがどのようにして作られるかについて扱います(「発生」ステージ)。第Ⅱ部は、さらにニューロンがどのように突起を伸ばし、つなぎ合わされて神経回路が作られて大人の脳になっていくか、その際、ニューロン以外の脳の細胞がどのように関わるかについて紹介します(「発達」ステージ)。さらに第Ⅲ部では、長い進化の過程においてどのように神経組織が変わってきたか、ヒトの脳へ至る道筋について語ります(「進化」ステージ)。

ヒトの脳の精緻なメカニズムはとにかく凄い! 


 


喪失

2018-03-04 | A あれこれ

 毎週金曜日は残業をしないで松本市梓川のカフェ バロに行き、仕事モードを解く。いつもカウンターの端の席に座り、顔なじみの常連客・カウンター内のふたりと楽しいひと時を過ごす。私にとってバロは週末のくつろぎの場、サード・プレイス。

そのバロが今月18日(日曜日)の営業を最後に閉店するという・・・。

森昌子が歌った「中学三年生」の歌詞を引く。今の心境に合うこの詞は阿久 悠の作品。

別れの季節の悲しみを生まれてはじめて知りました
明日からやさしいあの声もとってもすてきなあの顔も
逢えないなんて思えないそこまで春が来てるのに

表現力の乏しい私、柏原芳恵が歌った「春なのに」からも引く。作詞は中島みゆき。

春なのにお別れですか
春なのに涙がこぼれます

そしてこの歌も。ザ・フォーク・クルセダーズ「悲しくてやりきれない」、作詞はサトウハチロウ。

悲しくて 悲しくて
とてもやりきれない
この限りない むなしさの
救いはないだろか

バロ ロス、この喪失感に有効な手当てはあるかな・・・。


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